研究課題/領域番号 |
11691188
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研究種目 |
基盤研究(A)
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応募区分 | 一般 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
大沢 秀行 京都大学, 霊長類研究所, 助教授 (60027498)
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研究分担者 |
NJIFOTI Hanson カメルーン国立動物学研究所, 上級研究員
中川 尚史 神戸市看護大学, 助教授 (70212082)
濱田 穣 京都大学, 霊長類研究所, 助教授 (40172978)
揚妻 直樹 秋田法科経済大学, 経済学部, 講師 (60285690)
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キーワード | パタスモンキー / サバンナモンキー / オナガザル / 森林 / サバンナ / 子守行動 / 採食行動 / 運動様式 |
研究概要 |
オナガザル類の森林、草原への進出と適応を明らかにするため草原性と森林性のオナガザル類それぞれを対象に現地調査をおこなった。 森林での調査地は、ガボン国における対応者の推薦により、当初計画していたプチロアンゴ国立公園から、接近がより容易でかつ十分に自然が維持されているバクンバ地区イパサーラングリ保護区へ変更した。本年度は当科研費では研究協力者の岡安を派遣したが、分担者の濱田も私費で同行した。現地ではオナガザル属、コロブス属の分布調査を行った。さらにこれらの種の採食行動の記録、採食植物、昆虫の品目の記録、採集を予備的に行った。 サバンナでの調査は、これまで長期に観察を続けているカメルーンのカラ・マルエ国立公園で行い、大沢、Njifoti、濱田、揚妻の4名が参加した。本年度の調査時期は乾期でパタスモンキーの出産期、サバンナモンキーの交尾期にあたる。調査は1.乾期におけるパタスモンキーの採食様式調査。フォーカルサンプリングを行い、採食活動周期、採食品目の資料を得た(揚妻)。2.パタスモンキーの運動様式研究。地上に最も適応しているパタスモンキーの運動様式を観察とビデオにより記録した。3.出産後のパタスモンキーの子守行動(allo-mothering)の研究。出産後すぐに死亡した1頭をのぞき全てのアカンボウ7頭についての行動を記録した。結果は、コドモ雌による子守行動が最も多かった。ついでオトナ雌であった。予測に反し、若者オスの子守行動も数例観察された。この結果を分析した後、子守行動の進化的意義についての仮説を検討する(大澤、NJIFOTI)。
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