研究課題/領域番号 |
11691205
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研究種目 |
基盤研究(B)
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応募区分 | 一般 |
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
川本 文彦 名古屋大学, 医学部, 助教授 (40115556)
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研究分担者 |
木村 政継 大阪市立大学, 医学部, 助手 (60195378)
松岡 裕之 自治医科大学, 医学部, 助教授 (10173816)
北 潔 東京大学, 医学部, 教授 (90134444)
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キーワード | マラリア / 疫学調査 / タイ / ベトナム / インドネシア / ミャンマー / 新型四日熱マラリア原虫 / リボゾームRNA遺伝子 |
研究概要 |
タイ、ベトナム、インドネシア、ミャンマーにおいてマラリア疫学調査と共にG6PD欠損症の迅速診断法も実施し、得られたマラリア原虫や血液サンプルの解析を行った。 1) タイにおける調査は8月にミャンマー国境のサンカブリ、平成12年1月にラノンにおいて実施し、総数88名のマラリア陽性患者が検出され、ほとんどの患者はミャンマー人であった。アクリジンオレンジ(AO)法によるこの診断結果は Nested PCR 法を用いた遺伝子診断法により再確認され、四日熱マラリアの検出率は約15%であった。 2) ベトナムにおける調査はラムドン省バロックにおいて9月に実施し、503名を検査した結果、マラリア陽性患者112名が検出され、昨年と比較すると患者数の増大傾向が認められた。 3) インドネシアの調査は、10月に東ジャワ州のカンゲラン島とインド洋に面したバヌワンギ村を訪問し疫学調査を行った。総数95名のマラリア感染者を検出したが、バヌアンギではSERA抗原遺伝子が全て同一型を示し、一人の患者から感染が広まったものと考えられた。 4) ミャンマーのマラリアの疫学調査は、8月にモン州チャイトーン、11月には中国国境のシャン州ムセ、平成12年2月にラカイン州タンドウェとモン州タトーンで実施した。いずれの地域でも多数のマラリア感染者が検出され、多くの患者は熱帯熱・三日熱マラリアの混合感染であった。四日熱マラリア症例では、Nested PCR法のターゲット部位において4塩基短い新型の四日熱マラリア感染者が多数検出された。現在、これらの新型株のリボゾームRNA遺伝子の全解析を行っている。
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