研究課題/領域番号 |
11691216
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
蓮井 和久 鹿児島大学, 医学部, 講師 (70198703)
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研究分担者 |
出雲 周二 鹿児島大学, 医学部, 教授 (30143811)
中川 正法 鹿児島大学, 医学部・附属病院, 講師 (50198040)
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キーワード | Gastric lymphoma / Gastric ulcer / Helicobacter pylori / China / IgH CDR3 / Web-assisted design of ISH oligoprobe / Epstein-Barr virus(EBV) / EBER-1 in-situ hybridization |
研究概要 |
平成12年度(研究の2年目)は以下の研究と検索を行った。 1)中国の胃悪性リンパ腫組織切片からの抽出DNAでの免疫グロブリン重鎖遺伝子可変領域(IgH CDR3)のDNA解析をFr3A-LJH/-VLJHのseminestic PCR法とcvcle sequencing法で解析し、100〜150塩基の判読が可能で、VLJH利用では判読不能塩基率は平均9%で、判読されたDNA配列はヒト遺伝子との類似性を17例中11例で示した、低悪性度MALT型では細菌等の遺伝子との類似性を示すものがあったが、一定の抗原に対するB細胞が腫瘍化している可能性は否定的であった。 2)中国の胃潰瘍におけるHelicobacter pylori(HP)の感染状況を、21例の切除胃切片で検索し、判定不能例を除いた17例中15例で明らかにHP菌体を顕微鏡下に確認出来て、中国でもHP感染と胃潰瘍病変の非常に緊密な関係が示され、全粘膜の検索が出来ない胃悪性リンパ腫でも同様のHP感染が先行ないし併存していることが示唆された。 3)近年、胃以外のHP非関連Mucosal-associated lymphoid tissue(MALT)型で発見されたAPI2-MALT-1キメラ遺伝子の胃MALT型リンパ腫における意味を検索するin-situ hybridization(ISH)用probe作成をwebでの各HomePageを利用した方法を確立した。 4)中国の胃リンパ腫へのEpstein-Barr virusの影響を知る為に、EBER-1のISHを行い、MALT型の50%とDLBLの24%で、少数のリンパ腫細胞がEBER-1シグナルを示し、中国の胃リンパ腫の発生にEBVの関与が示唆された。
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