研究課題/領域番号 |
11691216
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
人体病理学
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
蓮井 和久 鹿児島大学, 医学部, 講師 (70198703)
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研究分担者 |
出雲 周二 鹿児島大学, 医学部, 教授 (30143811)
中川 正法 鹿児島大学, 医学部・附属病院, 講師 (50198040)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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キーワード | Gastric lymphoma / Helicobacter pylori / China / IgH CDR3 / direct DNA sequencing / EBV / Web-assisted DNA analysis / design of oligonucleotide probes |
研究概要 |
この研究は、1、シンポジウムを開催し、中国でのHelicobacter pylori(HP)感染状況、中国の胃リンパ腫と日本例との臨床病理的に相違がないことと胃リンパ腫細胞の免疫グロブリン重鎖遺伝子可変領域(IgHV)の検索の現状を明らかにした。2、中国のリンパ腫は、進行例が多く、巨大細胞を含む例もあった。3、CD68陽性とthymidine phosphorylase(TP)陽性の間質細胞の介在は、胃B細胞性リンパ腫の介在T細胞の病態形成への関与を示唆した。4、IgHVのDNA配列解析は、MALT型での細菌の共感染を、DLBLでのヒト遺伝子との類似性と進行性体細胞突然変異の存在を示唆した。5、変異原性のnitric oxide(NO)を産生するinducible nitric oxide synthase(iNOS)の発現の観点から全身リンパ装置、HP関連胃潰瘍、胃リンパ腫を検索し、(1)iNOSのリンパ小節胚中心での発現がHP感染と関係が深く、(2)HPのLPSであるLewis X/Yも同胚中心に沈着し、(3)胃MALT型リンパ腫の介在胚中心にもiNOSが発現し、HPの粘膜免疫への病変性と胃MALT型リンパ腫の発生を招く癌原性は、HPのLPSによるiNOSの胚中心への誘導であることが示唆された。6、少数のリンパ腫細胞がEBER-1シグナルを示す例を多く認め、EBV感染が中国の胃リンパ腫の癌進行因子の一つであるが、EBV遺伝子はリンパ腫細胞では欠失している可能性が示唆された。7、この研究は、API2-MALT-1キメラ遺伝子のMALT型リンパ腫発生機序とこの検索で示唆されたHPの病原性と癌原性の関係を解明するために、API2とMALT-1遺伝子発現を検索する為のプローブを作成するweb利用の方法を開発した。
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