研究課題/領域番号 |
11691217
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研究種目 |
基盤研究(B)
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応募区分 | 一般 |
研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
宮城 一郎 琉球大学, 医学部, 教授 (50039921)
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研究分担者 |
高木 正洋 長崎大学熱帯医学研究所, 教授 (60024684)
佐藤 良也 琉球大学, 医学部, 教授 (60092699)
岡沢 孝雄 金沢大学, 国際交流センター, 教授 (70145192)
新川 武 琉球大学, 医学部, 助手 (50305190)
當間 孝子 琉球大学, 医学部, 助手 (10145526)
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キーワード | ラオス / カムアン県 / マラリア / デング / 媒介蚊 / 分類 / 蚊相 / 疫学 |
研究概要 |
第1次調査(1999年7月13日-8月29日、雨期)と第2次調査(1999年11月30日-2000年1月9日雨期から乾期)をラオス国、カムアン県の3郡ニュマラット(N)、セバンファイ(X)とボラパ(B)で行ない下記の結果を得た。血液検査(マラリア陽性率):1次調査N郡3村(検査数586人)のマラリア陽性率は12-42.0、1次調査X郡6村(1488人)は3.4-16.7%、2次調査同郡3村(846人)は10.7から16.7%。1次調査B郡11村(1882人)は19.0-52.4%、2次調査同郡10村(1233人)は16.0-53.3%で高率に感染していることが明らかになった。媒介蚊(Anopheles属)調査:人囮採集では1次調査でX郡(1村、3夜)で採集した447雌中An.nivipes、An.philippinensisが77.6%と9.4%で、X郡(3村、10夜)でも両種が同様に優先種だった。B郡(3村、9夜)では373個体中103(28%)がAn.dirus種群でAn.minimusCもコウブトン村で42個体(19.9%)採集された。牛囮蚊張採集ではいずれの郡でもAn.nivipesとAn.philippinensisが圧倒的に多かった。これら主要蚊の経産率はAn.dirusが45.8%(48個体解剖中)、An.minimus40.9%(22)、An.nivipes43.3%(141)でかなり高率だった。また主要な蚊種合計291個体を解剖したがマラリア原虫(オーシスト、スポロゾイト)は1次調査では全く検出されなかった。第2次調査中は気温が低く(最低10.5-19.0度)蚊の飛来・活動は少なく上記3郡(4村)で14夜人囮法で59個体、12種採集した。An.minimusが最も多く27個体(約50%)で、うち23個体解剖し17(26%)が経産雌だった。少数ではあるが採集した4個体のAn.maculatusは3個体が経産雌だった。解剖したこれら2種のそれぞれ1個体からマラリア原虫らしきものが検出された。
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