研究課題/領域番号 |
11694007
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
東洋史
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研究機関 | 東北学院大学 |
研究代表者 |
細谷 良夫 東北学院大学, 文学部, 教授 (50042164)
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研究分担者 |
江夏 由樹 一橋大学, 経済学研究科, 教授 (10194002)
中見 立夫 東京外語大学, アジアアフリカ言語文化研究所, 教授 (20134752)
加藤 直人 日本大学, 文理学部, 教授 (90130468)
柳沢 明 早稲田大学, 文学部, 助教授 (50220182)
楠木 賢道 筑波大学, 歴史・人類学系, 講師 (50234430)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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キーワード | 黒龍江流域文化圏 / ヘジェ赫哲族=ナーナイ族 / 八旗駐防 / 満洲文化 / 内国史院档 / 奎章閣 / 人旗衙門档 / 第一歴史档案館 / 東洋文庫 / 廂紅旗档 |
研究概要 |
19世紀末まで一つの歴史世界を構成していた黒龍江流域文化圏の現状を探るため、ハバロフスク教育大学コピチコ助教授(極東考古学)及び現地に精通する大坊公民氏の協力を得て、ロシア領黒龍江流域をハバロフスクからニコライエフスク・ナ・アムーレまでにわたる各地をヘジェ赫哲族=ナーナイ族を中心に調査し、現在でも黒龍江に依拠する文化圏の存在を確認した。山東省青州に駐屯した八旗駐防の遺跡と後裔を調査し、満城を中心に漢語音などに固有の満洲族文化が残されていることを見いだした。第一歴史档案館では内国史院档案、内閣全宗「礼科史書」、軍機処全宗「俄羅斯档」、八旗都統衙門全宗「職官類」の調査、国家図書館、科学院図書館、社会科学院近代史研究所図書館では、満漢文八旗档案の所在調査を実施した。韓国ではソウル大学校図書館及び奎章閣所蔵の満文史料と対清関係図書と文書の調査を行った。国内では本研究の国外分担研究者である中国社会科学院近代史研究所研究員劉小萌氏、カリフォルニア大学サンタバーバラ校助教授ELLIOTT, M氏および台湾中央研究院歴史語言研究所劉錚雲氏の参加を得て、東洋文庫清代史研究室などで満洲・蒙古・漢族文化が混合する八旗档案を中心にして、日本、アメリカ、中国、台湾の各機関に所蔵される八旗档案の現状とその研究状況を相互比較し検討した。また東洋文庫所蔵の廂紅旗档案と第一歴史档案館所蔵の八旗都統衙門全宗档案は清朝の廂紅旗衙門で作成された一連の档案であり、相互に補完し合うことを実証した。 2年間の研究機関を通じて、文書史料については日本、台湾、中国(北京、潘陽、哈爾濱)の各機関に所蔵される満洲文と漢文档案を中心に所蔵状況と文書名の調査を実施した。また清朝=満洲文化の中華世界の周辺への波及について、雲南・貴州地方、山東地方、黒龍江下流域の調査を実施した。
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