研究課題
今年度は、以下の研究航海およびワークショップへの研究者の派遣および外国人研究者の招聘に経費のほとんどを支出した。・仏潜水観測船ノチール号による中央インド洋海嶺研究航海に研究者1名学生2名を派遣した。ノチール号には海洋研究所で開発した深海三成分磁力計を搭載し、海底磁化構造に関する詳細なデータを取得した。今年度はこのデータの整理と補正計算を行った。来年度、本格的な解析処理を行う予定である。・ロシア研究船ロガチェフ号による北極海海嶺研究航海(平成12年9月)に日本人研究者・学生12名を派遣、ロシア人および中国人研究者8名を招聘した。本航海によって、クニポビッチ海嶺の海底拡大セグメンテーションを始めて明らかにすることができた。とくに、深海曳航式サイドスキャンソナーにより高解像度の記録を得ることに成功した溶岩および断層の分布が現在進行中であり、超低速拡大海嶺の海底拡大プロセスに関するモデルを提出できるものと期待される。・白鳳丸アデン湾航海(平成12年12月〜平成13年1月)に日本人研究者1名の派遣、イエメン研究者2名の招聘を行った。本航海によりアデン湾内の中央海嶺系の詳細が始めて明らかにされた。特に、同湾内に新たに発見したホットスポットと同中央海嶺系の相互作用に焦点をあてて今後研究を進めていく予定である。中央海嶺熱水系生物群集の保全に関するインターリッジワークショップ(カナダ、平成12年9月)に研究者1名を派遣した。本ワークショップの成果をもとに、今後、日本周辺熱水系生物群集の保全に関する議論を活発化させ、保全体制について検討していく予定である。
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