研究課題
基盤研究(A)
本研究計画は、国際中央海嶺研究計画InterRidge(インターリッジ)を日本の研究者が実行することを目的として立案されたもので、研究費の使途は、(1)日本の研究者の各国の中央海嶺研究航海への派遣と関連観測機器の輸送、(2)日本の研究者のインターリッジ主催国際研究集会への派遣、(3)外国人研究者の日本の中央海嶺研究航海あるいは研究機関への招聘のであった。以下に、成果を列挙する。(1)研究航海の参加実施による成果 西太平洋、インド洋、北大西洋の中央海嶺、背弧海盆において、計12航海に日本の研究者を派遣し、中央海嶺研究をグローバルに推進した。関連研究分野は、海底テクトニクス、熱水地球化学、海底地震学、海底岩石学、深海生物学、微生物学の多分野にわたる。特筆されるべき成果は、北極海超低速拡大海嶺のセグメント化した拡大様式を始めて明らかにしたこと、インド洋アデン湾の拡大軸とホットスポットの相互作用を明らかにしたこと、インド洋における初めての熱水活動を発見したことが挙げられる。これらの成果を通じて、中央海嶺の諸プロセスの理解が進み、中央海嶺と地球環境変動との関連に関する研究が進展するkとが期待される。(2)インターリッジ主催国際研究集会への参加 インターリッジ運営委員会、インターリッジ主催シンポジウム、同ワークショップ、および同理論学習会に各年度、日本人研究者を複数名派遣し、インターリッジの計画立案、成果のとりまとめに積極的に参画した。その結果、2000年度より4年間、インターリッジ事務局が日本に設置されることになり、玉木が委員長の任にあたることになった。(3)外国人招聘 英国、フランス、ロシア、イエメンの研究者を招聘し、大西洋中央海嶺、インド洋中央海嶺の成果のとりまとめに関する議論、および将来の共同研究計画の立案(日露大西洋中央海嶺共同観測計画、日仏共同北極海海嶺共同観測計画)を行った。
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