研究課題/領域番号 |
11694070
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
丹羽 公雄 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 教授 (60113445)
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研究分担者 |
児玉 康一 愛知教育大学, 教育学部, 助教授 (70211901)
中村 光廣 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助手 (90183889)
星野 香 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (70022738)
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キーワード | タウニュートリノ / 原子核乾板 / 素粒子標準模型 / クォーク・レプトン / ニュートリノ振動 |
研究概要 |
今日の素粒子研究で緊急かつ最重要な研究課題の1つは、ニュートリノの質量の解明である。この研究の目的は、ニュートリノの質量をタウ粒子の直接検出によるν_μ→ν_τニュートリノ振動のappearance実験で求める可能性を追求することにある。我々は1990年からCERNの加速器を使って、短基線ニュートリノ振動実験CHORUSを推進し、超高速飛跡読み取り装置を使ってニュートリノ振動の上限値を分析した。その分析結果を使って、長基線ニュートリノ振動実験における原子核乾板の有効性を宣伝した。その結果、昨年CERN研究所は2005年から始まるOPERA計画の推進を承認した。OPERA実験の検出器は「新プロ」の科学研究費の補助を受けてイタリアのグランサッソ地下研究所で建設が始まる。CHORUSとOPERAとは、いずれも名古屋大学で改良を重ねた原子核乾板技術が検出器の主要部をなす。また原子核乾板の解析も名古屋大学で独自に開発して設置した「飛跡自動読み取り装置群」なくして不可能である。 2000年の8月には、我々が原子核乾板技術を使って米国のFNALと共同で進めた実験でタウニュートリノの直接検出にも成功し、ν_μ→ν_τ振動実験に原子核乾板技術が有効であることを証明した。
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