研究課題/領域番号 |
11694071
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研究種目 |
基盤研究(A)
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
村木 綏 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 教授 (70013430)
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研究分担者 |
増田 公明 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助教授 (40173744)
阿部 文雄 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助教授 (80184224)
松原 豊 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助教授 (80202323)
中村 卓史 京都大学, 理学部, 教授 (80155837)
佐藤 文隆 京都大学, 理学部, 教授 (90025370)
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キーワード | 重力レンズ / CCDカメラ / マゼラン雲 / 地球型惑星 / ガンマ線バースト / ダークマター / 星の大量連続測光 |
研究概要 |
NZにおける重力レンズを利用した暗い天体を発見する観測は本科研費の補助金により、ほぼ順調に進行している。6cm×9cmの面積を有する、大面積ccdカメラによる観測は1998年8月からstartしたが、付属回路の故障のため2週間ほどデータ取得をstopした期間を除くと、毎月3週間連続してデータの取得が行われている。観測は日本とNZのメンバーが平等に参加実施している。大マゼラン雲では毎晩450万個以上の星を6回観測し、小マゼラン雲では毎晩100万個の星を3回程度繰り返し観測している。これにより大量のマゼラン雲の星の貴重なデータベースが得られつつある。 このような大量の測光の中から、ハイライトとして、(1)太陽系外地球型惑星を重力レンズ効果で世界で初めて検出することに成功した。この件に関しては1999年1月8日の朝日新聞の夕刊や、静岡新聞、スポニチ、FM大阪で速報が報道されている。論文は2000年4月にApJLで公表される。(2)またガンマ線バースト(GRB)の直後から光の減衰を追尾測光することに数回成功した。国際会議でイタリアの研究者から報告された。論文作成中。(3)1999年6月には大マゼラン星雲方向の星が重力レンズ効果で大きく増光(32倍)する星を発見した。その精度解析は惑星の存在をおわせている。現在論文作成準備中。 しかしダークマターの正体は暗い星、すなわちバリオンかという問いに答えるためには、さらなる星の大量連続測光が5年程度更に必要である。2000年度以降に期待したい。
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