• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1999 年度 実績報告書

中性K中間子を用いたCP非保存の研究

研究課題

研究課題/領域番号 11694078
研究種目

基盤研究(B)

研究機関大阪大学

研究代表者

山中 卓  大阪大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (20243157)

研究分担者 羽澄 昌史  大阪大学, 大学院・理学研究科, 助手 (20263197)
瀧田 正人  大阪大学, 大学院・理学研究科, 助手 (20202161)
長島 順清  大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (90044768)
稲垣 隆雄  高エネルギー加速器研究機構, 素核研, 教授 (60044757)
原 隆宣  大阪大学, 大学院・理学研究科, 助手 (70283827)
キーワードCP非保存 / 弱い相互作用 / K中間子 / 稀崩壊
研究概要

1996-1997年に収集したデータの解析を行った結果、次の主な結果を得た。
K_L,K_S→π^+π^-,π^0π^0の4種類の崩壊の分岐比の二重比を測定した結果、この比が1から約7シグマで有為にずれている事がわかった。これにより、CPの破れはK^0とK^^-^0の間の混合だけで起きているのではなく、K^0→ππの崩壊の過程においても起きていることが確定した。これにより、CPの破れを説明していたSuperweakモデルは否定された。
また、K_L→ππeeの崩壊において、ππの作る平面とeeの作る平面の間の角度の分布がCPの対象性を破っていることをはじめて発見した。これは、運動力学的な変数の分布としてCPの破れが観測された初めての例である。さらに、この崩壊における構造関数を測定し、ベクターメソンの寄与があることを示した。また約1500事象を用いてその分岐比を測定した。
さらに、CPの破れの効果が大きいと予測される稀崩壊、K_L→π^0ee,K_L→π^0μμについてその分岐比の上限値を約1桁下げた。BR(K_L→π^0ee)<5.64×10^<-10>(90%CL,preliminary)、BR(K_L→π^0μμ)<3.8×10^<-10>(90%CL,submitted to PRL)。さらに、K_L→π^0ee崩壊に対するバックグラウンドであるK_L→eeγγの分岐比を正確に求めた。また、K_L→π^0μμに対するバックグラウンドであるK_L→μμγγを4事象初めて観測し、その分岐比を求めた。
また、1999-2000年に二回目のデータ収集を行い、統計量を約2-3倍に増やした。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] A.Alavi-Harati et al.: "Search for the Decay K_L→π^0νν using π^0→eeγDecays"Phys.Rev.D.. (to be published).

  • [文献書誌] A.Alavi-Harati et al.: "Search for the Decay K_L→π^0νν using π^0→eeγDecays"Phys.Rev.D.. (to be published).

  • [文献書誌] A.Alavi-Harati et al.: "Observation of CP Violation in K_L→ππee Decays"Phys.Rev.Lett.. 64. 408-411 (1999)

  • [文献書誌] A.Alavi-Harati et al.: "Measurement of the Decay K_L→π^0γγ"Phys.Rev.Lett.. 83. 917-921 (1999)

  • [文献書誌] A.Alavi-Harati et al.: "Observation of Direct CP Violation in K_<L,S>→ππ Decays"Phys.Rev.Lett.. 83. 22-27 (1999)

  • [文献書誌] J.Adams et al.: "Search for the Decay K_L→π^0νν"Phys. Lett.. 447. 240-243 (1999)

URL: 

公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi