研究課題/領域番号 |
11694079
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物質変換
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
福住 俊一 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (40144430)
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研究分担者 |
伊東 忍 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 教授 (30184659)
末延 知義 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (90271030)
今堀 博 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (90243261)
KADISH Karl m. University of Houston, Department of Chemistry, Professor
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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キーワード | フラーレン / 電子移動 / ラジカルアニオン / 電子スピン共鳴 / 対称性 / X線結晶構造解析 / フラーレン付加体 / 縮重 |
研究概要 |
バックミンスターフラーレン(C_<60>)はその大量合成法が開発されてから様々な分野への応用が期待されているが、そのためには簡便かつ一般的な誘導体化が必要となる。C_<60>およびその他の高次フラーレン類(C_<70>など)は空間的に閉じた巨大なπ電子系であり、電子を収容する能力が非常に高い分子である。我々はこれまでにこのフラーレンの特性を最大限活用し、フラーレンを電子移動還元して得られるフラーレンジアニオンの高い電子供与能力を利用し、全く新しいタイプの物質変換手法を開発してきた。本研究では、フラーレンおよびフラーレン付加体の電子移動還元特性や、フラーレン付加体ラジカルアニオン種の対称性と電子状態の関係について、未だ未開拓な研究領域があることに着目し、まず、フラーレンおよび種々のフラーレン付加体ラジカルアニオン、ジアニオンの電子移動酸化反応速度を決定し、電子移動特性が既知の電子受容体、供与体の電子交換反応速度との比較からフラーレン類の電子移動還元特性を直接および間接的手法により明らかにした。さらに、様々なフラーレン誘導体を化学的、または電気化学的に還元してラジカルアニオンとし、フラーレン骨格の対称性変化の電子状態に及ぼす影響をESRを用いて初めて系統的に明らかにした。また、フラーレンの高効率な電子移動特性を利用して、ポルフィリンと連結することにより人工光合成系を構築した。
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