研究課題/領域番号 |
11694083
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 奈良女子大学 |
研究代表者 |
矢野 重信 奈良女子大学, 大学院・人間文化研究科, 教授 (60011186)
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研究分担者 |
三方 裕司 奈良女子大学, 理学部, 助手 (10252826)
棚瀬 知明 奈良女子大学, 理学部, 助教授 (50207156)
覚知 豊次 北海道大学, 大学院・地球環境科学研究科, 助教授 (80113538)
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キーワード | グリーンケミストリー / 錯体 / 環境 / ポルフィリン / マクロサイクルアミド |
研究概要 |
1.地球環境は天文学的、地球学的、生物学的および人為的なさまざまな要因が複雑に給み合って形成されている。ところが近年になり人間生活と生産活動が、かけがえのない地球環境に重大なひずみをもたらしており、資源・エネルギー問題など世界的な規模で深刻な社会問題となっている。したがって、生態系と自然環境の調和を長期的に維持していくためには、人間活動から派生する環境破本研究は地球環境保全の鍵となる化学現象(分子変換、エネルギー変換、生体機能制御)の開発・解明・制御を最先端の錯体化学を基盤として有機合成化学、生体機能関連化学間の密接な共同研究が必要である。特に様々な人工物質を作り出してきた化学者の果たすべき役割は重大である。金属イオンと有機物からなる金属錯体に精通した内外の最先端の錯体化学者間の密接な連携により環境保全の鍵となる化学現象(分子変換、エネルギー変換、生体機能制御)の開発・解明・制御への道が開かれることが期待される。本年度はこのような観点から以下の国際共同研究を展開した。 2.生体機能制御系機能性金属錯体のバイオメカニズムの解明を目指し新規糖連結配位子を開発し、それらと金属イオンとの溶液内での相互作用の解明および生理活性金属錯体の開発を行った。さらに光エネルギー変換のスクリーニングのために架橋カルボン酸を修飾し構造規制電極上での酸化反応の可能性のあるに二核ルテニウム錯体を設計開発した。さらに光・電極をエネルギー源としたエネルギー蓄積過程の開発を目指して、ポルフィリン、あるいは光活性ルテニウム系及びこれを含むマクロサイクルアミド配位子系の合成を行った。糖分子変換能が期待される三核Mn配糖錯体の合成を行った。π-πスタッキングによって、集積可能な金属ビピリジン系錯体を合成し、光エネルギー変換の高効率化のための基礎研究を行った。
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