研究課題/領域番号 |
11694105
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 高エネルギー加速器研究機構 |
研究代表者 |
山根 功 高エネルギー加速器研究機構, 加速器研究施設, 教授 (50013769)
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研究分担者 |
高野 進 高エネルギー加速器研究機構, 加速器研究施設, 助手 (00044743)
二宮 重史 高エネルギー加速器研究機構, 加速器研究施設, 助教授 (10044778)
入江 吉郎 高エネルギー加速器研究機構, 加速器研究施設, 教授 (00124173)
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キーワード | カソードフォロワー / 低い出力インピーダンス / ビーム負荷 / アイソレーション変圧器 / 高い電圧利得 / 空間電荷効果シミュレーション / 電子-陽子不安定性 |
研究概要 |
本研究は本日、米国及び英国の3カ国で行う共同研究であり、「カソードフォロワー型高周波増幅器を用いた大強度陽子ビームの加速研究」を中心テーマとする。大強度ビームの加速では、ビームによって誘起される電圧(ビーム負荷)を打ち消すことが安定な加速の必須条件である。カソードフォロワー型増幅器は非常に低い出力インピーダンスをもつので、この誘起電圧を極めて小さな値に抑えることが出来る。しかし、不安定動作の可能性及び駆動段に非常に大きな電力を必要とする等の理由により、この増幅器は加速器装置として使用されることは無かった。本研究では、適切な回路パラメータを選ぶことで安定動作を行わせ、且つコモンモードの余分な電圧振動をアイソレーショントランスフォーマ(変圧器)を用いて除去することによって高い電圧利得を実現した。このトランスフォーマは、6メガヘルツ以下で0.9885以上の結合係数を持つ。これにより10キロボルトの加速電圧を僅か450ボルトの駆動電圧で発生できるようになった。出力インピーダンスは20オーム以下である。この装置は、平成14年度に英国のISISシンクロトロン(世界最高のビーム強度をもつ加速器)に実装してビームの加速試験を行う。大強度陽子加速器における別の大きな課題は空間電荷効果及び電子ー陽子不安定性である。前者については、含まれる陽子数が10の13乗個のため、精度良い結果を得ようとすれば莫大な計算機時間が必要である。計算の効率化の為に、従来の高速多重極法と、最近カナダのトライアンフ研究所で開発中のハイブリッド型高速多重極法とよばれる新しい方法との比較検討を行った。後者については、米国ロスアラモス研究所と共同で不安定性の原因を究明する実験計画を立案中である。
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