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1999 年度 実績報告書

相変化蓄熱材の利用による建物の省エネルギー

研究課題

研究課題/領域番号 11694113
研究種目

基盤研究(B)

研究機関北海道大学

研究代表者

長野 克則  北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (80208032)

研究分担者 佐々木 博明  北海学園大学, 工学部, 教授 (60128816)
羽山 広文  北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (80301935)
持田 徹  北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (40002050)
垣内 博行  三菱化学株式会社, 筑波研究所, 主任研究員
坪田 祐二  東京電力株式会社, 電力技術研究所, 主管研究員
キーワード蓄熱 / 潜熱蓄熱 / PCM / 硝酸マンガン・6水和物 / 熱応答試験
研究概要

本研究グループでは、冷房用に用いることが出来る冷蓄熱材として融点が26℃程度である硝酸マンガン・6水和物に着目している。現時点で、融点調整剤として過冷却抑制、潜熱量の維持効果を兼ね備えたものとして、塩化マンガン・4水和物が最適であるという実験結果を得ている。
今回、ワルシャワ工科大学との共同研究において、硝酸マンガン・6水和物に3.5%wt.の塩化マンガン・4水和物を添加した混合物について、熱応答試験、および凝固・融解現象の可視化に関する実験を行った。この混合物の融点は熱分析装置の実測から20℃であることがわかっている。
具体的には、ワルシャワ工科大学と共同で、新たに内容積が約50mlの円筒状のステンレス製熱応答試験装置を製作し、上記混合物について種々の温度条件において凝固・融解の繰り返し実験を行った。その結果、カプセル表面温度が融点の約5℃程度あれば、十分に凝固・融解を生じさせることが出来ることがわかった。このことは、実際のシステムに適応する場合に最も重要である蓄熱温度、採熱温度を融点から5℃程度と小さくすることができ、省エネルギー性に貢献できるメリットを有していることがわかった。
凝固・融解の可視化実験では、内部の自然対流が起こらないように周囲温度を融解温度と同様な温度に設定した境界条件のもとでは、大規模なデンドライト(針状凍結)が発生し、それとともに凝固が進行する結果が得られた。また、周囲温度を融解温度より低く与え、内部に自然対流が発生する条件では、最上部から凝固が進行するという結果が得られた。これらの実験結果は、カプセル形状の設計に有効であると同時に、次年度開発予定であるカプセル内熱移動現象解析のための数値計算プログラムの検証データとしても有効である。
一方、数値計算で必要とされる、混合物の各温度における密度、粘度、熱伝導率を実測した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 長野克則他: "硝酸マンガン水和物を用いた潜熱蓄熱材の熱応答性と物性値に関する実験的検証"空気調和・衛生工学会北海道支部 学術講演論文集. 34. 137-140 (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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