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1999 年度 実績報告書

ハイブリッド表面改質へのキャビテーション噴流の有効利用に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 11694118
研究種目

基盤研究(B)

研究機関東北大学

研究代表者

祖山 均  東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (90211995)

研究分担者 渡辺 豊  東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (10260415)
坂 真澄  東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20158918)
キーワード表面改質 / 残留応力 / 耐食性 / ノズル / キャビテーション / 噴流 / 炭素鋼 / 腐食電位
研究概要

本研究は、キャビテーション噴流により機械材料の耐食性および機械的強度を同時に向上させるハイブリッド表面改質の実証とその手法の確立を目的とする。本年度は,キャビテーション噴流による圧縮残留応力導入および耐食性向上の実証と,キャビテーション噴流の制御のために以下の研究を実施した。
1.キャビテーション噴流による圧縮残留応力導入の実証 東北大学が有するキャビテーション噴流試験装置およびX線回折式応力測定装置を用いて,ステンレス鋼,ばね鋼,合金工具鋼,炭素鋼にキャビテーション噴流を噴射することにより,各種材料に圧縮残留応力が導入できることを実証した。またマイクロビッカース硬さ計を用いて,微小領域の硬さを計測することにより,表面改質を定量評価できる可能性を示した。圧縮残留応力が大なるほど硬さも増大すること,また荷重を変えて硬さを計測することにより深さ方向の表面改質の程度も評価できる可能性を明らかにした。
2.キャビテーション噴流による耐食性向上の実証 ASTM規格のキャビテーション噴流式壊食試験装置を使用して,キャビテーション噴流を噴射した後の炭素鋼S45Cの腐食電位,および分極曲線を計測して,キャビテーション噴流により炭素鋼の耐食性が向上することを明らかにした。また同時に圧縮残留応力が導入できることから,キャビテーション噴流により,炭素鋼の機械強度と耐食性を同時に向上させるハイブリッド表面改質が可能であることを示した。
3.キャビテーション噴流の制御 ノズルスロート長さやノズルスロート入口形状を種々に変えて流量係数を計測した結果から,表面改質の再現性の観点から,シリンドリカルノズルが最適であることを明らかにした。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] H.Soyama (M.Asahara and M.Saka): "Hybrid Surface Treatment of Carbon Steel by Using a Cavitating Jet"Surface Treatment IV. 93-102 (1999)

  • [文献書誌] H.Soyama (K.Uranishi and M.Saka): "Improvement of Fatigue Strength by Using a Cavitating Jet"Proc. Int. Sympo. On New Applications of Water Jet Technology. 151-156 (1999)

  • [文献書誌] 祖山 均: "キャビテーション衝撃力の利用による水噴流の加工能力の増大とその機械材料のビーニングへの利用"噴流工学. 16・3. 22-28 (1999)

  • [文献書誌] 祖山 均(日下卓也,坂真澄): "キャビテーション噴流による加工硬化処理"日本機械学会材料力学専門講演会講演論文集. 99-16. 335-336 (1999)

  • [文献書誌] 祖山 均(佐々木圭,坂真澄): "ピーニングによる圧縮残留応力導入の最適化"日本機械学会東北支部第35期総会・講演会講演論文集. 00-1(発表予定). (2000)

  • [文献書誌] 祖山 均(佐藤岳,坂真澄): 日本機械学会東北支部第35期総会・講演会講演論文集. 00-1(発表予定). (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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