研究概要 |
本研究は、プログラムを効率的に操作することのできるプログラム運算システムを開発しようとするものである。本国際学術共同研究では、構成的アルゴリズム論の創始者であるRichard Bird教授と、それに着目して実用システムの検討を進めてきている代表者(武市正人)の両者のグループで緊密な連携をとって、研究を進め、理論的考察を深めるとともに、工学的に実用的なシステムを構築することを目的とした。 本研究の最終年次である本年度は、これまでの共同討議をもとに、構成的アルゴリズム論の理論的基礎に基づく運算システムの具体的な設計を行ない、実現したシステムをWEBを通じて公開した。 本研究の期間を通じて、とくに、Allegoryにおいて変換を構造化する手法(Bird, Gibbons担当)、部分計算・並列化などの変換を構造化する手法(武市、胡担当)、それらの実現法に関する検討(岩崎、尾上担当)、変換モジュールの効率的な統合に関する研究(de Moor,胡担当)、変換システムの漸増的機能強化に関する研究(武市、胡担当)、これまでに開発した融合変換システムHYLOの改良(岩崎、尾上担当)などの研究で成果をあげることができた。 一昨年、昨年には、ワークショップを開催するなど、関連分野の研究者にも参加を求めて成果を発表したが、本年度の研究の推進にあたっては、2002年2月に東京において、Oxfordの研究者と最終取りまとめを行ない、研究を総括した。 3年間の成果報告として、ワークショップ記録、および討議資料をまとめ、関連研究者に配布した。
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