研究課題/領域番号 |
11694136
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
古屋 一仁 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (40092572)
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研究分担者 |
町田 信也 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (70313335)
須原 理彦 東京都立大学, 工学研究科, 助教授 (80251635)
宮本 恭幸 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (40209953)
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キーワード | 埋め込みタングステン細線 / 固体バイプリズム / コヒーレントエミッタ / 埋め込み金属ホットエレクトロントランジスタ / 引力ポテンシャル / OMVPE / タングステンパック / free-standing wire |
研究概要 |
本年度は理論、実験研究により以下の成果を得た。本年度は理論、実験研究により以下の成果を得た。 金属細線ゲートとする新たなホットエレクトロントランジスタ作製 InP系材料を用いて、二重障壁構造と埋込み金属細線を組みあわせることで、走行するキャリヤがホットエレクトロンとなり、アンドープ層のみを走行する新しいトランジスタ構造を作製した。半絶縁性基板を用いると共に、半導体層をエッチングすることによりフリースタンディングワイヤーで埋め込まれたゲート金属と電極用パッド間の配線することで、以前の素子で問題となっていたエミッターゲート間のリーク電流の低減をはかった。電圧-電流特性から、埋め込んだ金属細線のゲートによって引力ポテンシャルが形成できることが確認でき、またエミッターゲート間とエミッターコレクタ間の両方で測定される微分負性抵抗のピーク電流値がほぼ同じであることから、ゲートーエミッタ間のリークが除去できたことも示し、この素子の将来性を示せた。 量子干渉デバイスのための新たなコヒーレントエミッタの提案 日本/スウェーデン間の共同で提案した固体電子波バイプリズムに要求される高い電子コヒーレンスの実現に向けて、二次元電子ガスを形成する量子井戸構造とフェルミレベルを精密に制御するゲート層によりなるコヒーレントエミッタを提案し、理論解析によりその動作原理を証明した。 数十nm周期微細電極の形成におけるアイソレーション技術の向上 半導体中電子波現象の観測に使う数十nmの微細周期電極構造において、微弱電流測定時に電極間絶縁性の必要性を明らかにするとともに、ヘテロ構造による伝導帯バンド不連続とドライエッチングを組み合わせることで、必要な絶縁性を得た。
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