研究分担者 |
雨宮 尚之 横浜国立大学, 工学部, 助教授 (10222697)
住吉 文夫 鹿児島大学, 工学部, 教授 (20136526)
太田 昭男 豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (10124728)
熊倉 浩明 科学技術庁金属材料技術研究所, 第1研究G, 第2サブグループリーダ
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研究概要 |
1.交流損失測定とミクロ構造の影響の把握 ツイストしたもの/しないもの,フィラメント数の異なるもの,フィラメント間に高抵抗バリア層をいれたもの,など種々の高温酸化物超伝導線材の交流損失を各研究機関で測定し,その実験結果の比較検討を行った.このために,塚本,太田,住吉,雨宮を欧州に派遣した他,Jansakを日本に招へいした.実験結果と理論を対照するために,交流損失の数値解析を行った.日本側研究者と欧州側研究者による双方の実験結果の比較検討及び日本側研究者による数値解析と実験の比較を通して,ミクロ構造と交流損失の関連について,ブリッジングを抑制すればツイストや高抵抗バリア層によりフィラメントの電磁的結合を抑制できることを明らかにできた. 2.機器における線材の使用条件下での交流損失 塚本の訪欧,Jansakの訪日の際の交流損失測定法についての検討結果を活用し,機器における線材の使用条件と同等な,「交流磁界下交流通電」という条件での交流全損失測定法の開発を進めた.また,銀シースBi2223多芯テープ線材を用いてダブルパンケーキ型コイルを試作し,通電電流と周波数を幅広く変化させて交流損失を測定した.その結果,横磁界と輸送電流の同時掃引時に短尺試料で測定されたデータから予測される履歴損失だけでなく,輸送電流値に依存する周波数特性をもつ渦電流損失が存在し,条件によっては履歴損失を上回ることが明らかになった. 3.電流分布のマッピングとミクロ構造の関係把握 ホール素子を用いて線材周囲の磁界分布を測定し,線材内部の電流分布,臨界電流密度分布のマッピングを行った.この測定は,太田の研究グループと,Polak,Jansakの研究グループにより今年度は行われた.塚本,雨宮の訪欧時にPolak,Jansakらによる測定法とその精度について検討した.
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