研究課題/領域番号 |
11694154
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
西原 浩 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00029018)
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研究分担者 |
藤村 昌寿 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (80263218)
栖原 敏明 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (90116054)
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キーワード | 光導波路 / 集積半導体レーザ / ニオブ酸リチウム / 擬似位相整合 / 希土類 / 回折光学素子 / 高速光スイッチ / 非線形光学 |
研究概要 |
可視波長域小型長短パルス光源に関して、1)グレーティング集積高出力半導体レーザ、2)希土類添加ニオブ酸リチウム導波路レーザ、3)非線形光学パルス光波長変換デバイスの研究を行っており、本年度は以下のような成果を得た。 1 他の導波路素子との結合に有利なように、虚スポットからの発散球面波を出力するグレーティング結合器を集積化した半導体レーザを考案した。実際にデバイスを設計・作製し、閾値電流7.0mA、発振波長967nm、最大出力2mWを得た。虚スポット光源サイズは4.6×4.5μm^2であった。 2 非線形光学波長変換デバイスの高速応答性を利用した、ピコ秒光パルスの波形観測可能な光サンプリングシステムを提案した。光サンプリング用導波路擬似位相整合和周波発生デバイスを設計、作製した。時間分解能100ps以下の光サンプリング動作が実現できた。システム改善により現在10psの時間分解能が達成されている。 3 非線形光学波長変換デバイスの高速応答性を利用した、低制御パワー全光スイッチングを提案した。高効率な導波路擬似位相整合和周波発生デバイスを作製し、光スイッチング実験を行った。制御光パワー185mWで信号光のスイッチングが実現できた。スイッチング消光比15dBが得られた。理論動作速度は20ps程度である。 4 希土類添加ニオブ酸リチウム導波路レーザと擬似位相整合非線形光学波長変換に必要な分極反転グレーティングの一体集積化を検討した。希土類を添加するために必要な熱処理により、意図しない分極反転層が生成し、これが分極反転グレーティング作製を妨げることがわかった。熱処理前にSiO_2薄膜を堆積しておけば分極反転層生成が抑制でき、その後分極反転グレーティングが作製できることがわかった。この技術を用いることで、内部共振型非線形光学第2高調波発生素子集積Nd導波路レーザを作製中である。
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