研究課題/領域番号 |
11694158
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
中島 尚男 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (20198071)
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研究分担者 |
前橋 兼三 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (40229323)
長谷川 繁彦 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (50189528)
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キーワード | 量子細線 / GaAs / InAs / 顕微フォトルミネセンス / 走査型カソードルミネセンス / 分子線成長 / 励起子 / 光伝導 |
研究概要 |
微傾斜GaAs(110)面上に分子線成長の際形成される巨大ステップ端における膜厚および組成変化を利用してGaAs、AlGaAs、InAsおよびInGaAs量子細線を形成した。GaAsおよびAlGaAs量子細線の顕微フォトルミネセンス・スペクトルを測定した結果、GaAs量子細線からは非常に鋭い幾つかの発光ラインが観測されたが、AlGaAs量子細線からは低エネルギー側に幾分すそをひき高エネルギー側が急峻に落ちる1本の発光ラインが観測された。温度依存性および励起光強度依存性から、GaAs量子細線は局所的な浅いポテンシャルに捕った励起子による発光であることが判明した。すなわち、GaAs量子細線はドット状の構造がつながったものであり、AlGaAs量子細線の方がより一次元的である。これは走査型カソードルミネセンス像の観測結果と良く一致する。また走査型カソードルミネセンス装置を用い、金属マスク上から電子線で電子・正孔を励起し、マスク中の穴からルミネセンスを観測することにより、励起子の細線中の流れを観測した。さらに、InAs量子細線の光伝導を測定し、その異方性と偏光依存性を明らかにした。
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