研究概要 |
人工聴覚によるアジア諸言語の音声情報の伝達方式の研究課題(平成11〜13年度,1999〜2001年度)の,今年度(第1年度)の研究期間が始まる直前の平成11年(1999年)3月に,国外の研究分担者との研究連絡のために,研究代表者・比企静雄が韓国のソウル市の延世大学のHee-nan KIMを訪問して,その役割分担の韓国語での人工聴覚の装用効果について,研究計画の予備的な打ち合わせをした.あわせて,日本側で進めている人工聴覚を通しての声の高さと音楽の旋律の知覚(ピッチ知覚)の可能性の検討についても,アジアの諸言語の音声への拡張を討議した. また,平成12年(2000年)3月に研究代表者・比企静雄が,台湾の台北市の国立台湾大学医学部に研究分担者のChuan-jen TSUを訪問して,その役割分担である中国語台湾方言での人工聴覚の装用効果について,やはり検査用の音声材料と検査の方法についての今年度の研究成果を討議した. さらに,同じく平成12年(2000年)3月に研究代表者・比企静雄が,中国の上海市の上海医科大学に研究分担者のZeng-min WANGを訪問して,その役割分担である中国語広東方言での人工聴覚の装用効果について,やはり検査用の音声材料と検査の方法ととデータの処理についての今年度の研成果を討議した. これらの経過で得られた情報と,国内の研究分担者である北海道大学電子科学研究所の伊福部達の役割分担の聴覚神経の電気刺激方式,熊本大学工学部の渡辺 亮の役割分担の音声信号の情報処理方式,宇都宮大学工学部の鎌田一雄の役割分担の視覚・触覚の併用効果についての,それぞれの今年度の研究成果を年度末に総合して,次年度(第2年度)の国内・国外の研究計画を相互に調整した.
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