研究課題/領域番号 |
11694217
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研究種目 |
基盤研究(A)
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
三原 勝芳 九州大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (40029963)
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研究分担者 |
小宮 徹 九州大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (40304802)
阪口 雅郎 九州大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (30205736)
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キーワード | ミトコンドリア / 蛋白質輸送 / 分子シャペロン / 膜透過 / シトクロムC / アポトーシス |
研究概要 |
ミトコンドリアを構成する蛋白質の殆どは細胞質において前駆体として合成され、前駆体のミトコンドリアターゲティング配列を認識する細胞質因子によってミトコンドリア表面に運ばれた後に膜を輸送されてそれぞれのコンパートメントに局在化する。本年度の研究では次の事柄を明らかにした。 【1】ミトコンドリア外膜を構成する蛋白質がミトコンドリアヘターゲティングされ、さらにその膜に挿入される機構は全く不明である。本年度の研究では、ミトコンドリア外膜のインポート受容体の一つTom20についてTom20-GFP融合蛋白質を用いて仕分けシグナルの解析をin vivo とin vitroで行った。その結果、Tom20のN-末端に存在する疎水性の膜貫通領域(TMD)とその直後に存在する塩基性アミノ酸とが共同してミトコンドリアターゲティングシグナルとして働くことを明らかにした。TMDはSRPによって認識れれるが、直後に存在する塩基性アミノ酸がこの認識を阻害し、結果的にERへのターゲティングを回避してミトコンドリアへのターゲティングを行う。 【2】ほ乳類ミトコンドリアはその膜間スペースに細胞死に関るアポトーシス因子を貯留し、細胞外からの死のシグナルに応じてそれらを細胞質に輸出することでアポトーシスのカスケードが誘発される。本研究においては細胞死に先立ミトコンドリアからのシトクロムCの輸出機構を解析し、細胞質、dATP(or ATP)、スタウロスポリンに依存した輸出系を組み、輸出に関る細胞質因子を精製した。 【3】ラットミトコンドリア外膜の輸送因子として、OM37、TOM70、Metaxin、TOM40のcDNAクローニングを行い、それらの機能解析を行った。
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