研究課題/領域番号 |
11694237
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
血液内科学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
帯刀 益夫 東北大学, 加齢医学研究所, 教授 (10099971)
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研究分担者 |
井川 俊太郎 東北大学, 加齢医学研究所, 助教授 (50241576)
矢内 信昭 宮城学院女子大学, 教授 (80200525)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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キーワード | 血液細胞分化 / 造血幹細胞 / 間質細胞 / 赤血球分化 / トランスジェニックマウス / GATA-1 |
研究概要 |
血液細胞分化決定における間質細胞の制御機構を明らかにするため、Dexterの長期骨髄培養系を行い、これから派生した間質細胞依存で分化誘導可能なミエロイド系(DFCa)、および、リンパ球系(DFC28)骨髄幹細胞由来細胞の樹立に成功し、これらが、いずれも間質細胞との直接の接触により、その系列特異的な分化と増殖の制御を受けていることを明らかにした。 さらに、共同研究により、イタリア・ミラノ大学のオットレンギ教授より分与された赤血球特異的転写制御因子GATA-1プロモーターの指令下にあるSV40T-抗原遺伝子を導入したトランスジェニックマウスを用いて、その骨髄から間質細胞依存的な赤血球前駆細胞の不死化を試みた。その結果、このトランスジェニックマウスの骨髄前駆細胞は、通常のマウスに比べて、極めて高い頻度で、間質細胞依存で、エリスロポエチン添加に対応して増殖する赤血球前駆細胞のコロニーが高まること、また、同様にスロンボポエチンを添加すると、これに依存した巨核球の増殖が高まることを見いだした。この結果は、GATA-1の発現が、間質細胞依存に増殖する赤血球及び巨核球に共通の前駆細胞(CFU-EMeg)で高い発現をしており、T-抗原がこれら前駆細胞の増殖を高めること、また、これら前駆細胞の生体内での維持に間質細胞が重要であり、このようなトランスジェニックマウスを用いれば、通常の培養系で困難とされている巨核球前駆細胞の維持も可能になることを示している。
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