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1999 年度 実績報告書

臨床小腸移植成績向上に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 11694268
研究種目

基盤研究(B)

研究機関京都大学

研究代表者

田中 紘一  京都大学, 大学院・医学研究科, 教授 (20115877)

研究分担者 木内 哲也  京都大学, 大学院・医学研究科, 助手 (40303820)
上本 伸二  京都大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (40252449)
猪股 裕紀洋  京都大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (50193628)
キーワード小腸移植 / タクロリムス / マイクロスフェアー / 局所免疫抑制 / 灌流保存液
研究概要

1、ブタ小腸移植モデルの確立とタクロリムス封入マイクロスフェアー投与による免疫抑制療法;有色ブタをドナー、白色ブタをレシピエントとし、移植前にドナーリンパ球とレシピエントリンパ球を用いたMLRを行い、反応性が高いことを確認した上で同所性小腸移植を行った。移植後10日前後でレシピエントは拒絶反応のため死亡することが病理組織学的にも確認され、拒絶反応小腸移植モデル確立は達成された。同モデルにおいて拒絶反応を抑制するためには、タクロリムス投与によりタクロリムス血中濃度を20ng/ml前後の高い濃度に維持することが必要であることがわかったが、レシピエントはその後に肺炎などの感染症で死亡した。タクロリムス封入マイクロフェアーを経口的に投与した場合には、血中濃度が10-15ng/mlの濃度であっても拒絶反応はコントロールされ、また感染症の併発も少なくレシピエントは長期生存することが確認された。小腸移植における局所免疫抑制効果による成果であると考えられ、現在、小腸局所のタクロリムス濃度の変化を検討中である。
2、小腸至適保存液の開発;カナダのアルバータ大学では当教室から留学生が協力して小腸保存液の開発を行っている。グルタミンおよびバッファー液を追加することにより、マニトール透過試験・組織所見・組織内ATP含有量の評価において、現行のUW液と比較して血管内灌流保存液として著明な改善が得られた。しかし、現行の脳死移植においてはUW液が血管内灌流液として標準的に用いられていることから、UW液を血管内灌流液とし腸管管腔内灌流液としての評価を行ったところ、バッファー液にグルタミンを含む各種アミノ酸を加えた管腔内灌流液は、マニトール透過試験・組織所見・組織内ATP含有において既存の灌流保存液と比較して著明な改善が得られた。

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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