研究課題/領域番号 |
11694273
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
薬理学一般
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
倉智 嘉久 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (30142011)
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研究分担者 |
石井 優 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (10324758)
種本 雅之 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (40303945)
稲野辺 厚 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (00270851)
藤田 秋一 大阪府立大学, 農学部, 助手 (60282232)
森重 健一郎 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (90283788)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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キーワード | 内向き整流性カリウムチャネル / ATP感受性カリウムチャネル / スルフォニルウレア受容体 / チャネル開口薬 / 循環器系 |
研究概要 |
今回の研究は培養細胞を用いた電気生理学的なアッセイ系と今回新たに開発した構造生物学的な手法を組み合わせて施行され、主に次のような成果が得られた。 1.ATP感受性K(K_<ATP>)チャネルを構成するKir6.0サブユニットの電気的特性を決定する機構を分子レベルで明らかにした。さらに既に結晶解析により構造決定されている膜2回貫通型KチャネルであるKcsAの構造からホモロジーモデリング法により作成したKir6.2の3次元構造モデルにより構造生物学的にその分子機構を解明した。(Repunte VP et al(1999)EMBO J 18(12)) 2.心血管系のK^<ATP>チャネルに対しては活性化作用を示すものの膵β細胞のものは抑制するという新たなKチャネル開口薬(KCO)MCC-134の性質を明らかにした。すなわち本剤はインスリン分泌を減少させることなく心血管系に作用することが示唆され、これまでKCOの使用が困難とされていた糖尿病を合併した高血圧や虚血性心疾患などの心血管疾患例に対する副作用のない新しい心血管系作用薬の開発の可能性が開かれた。(Shindo T et al(2000)J Pharmaco Exp Ther 292(1)) 3.KCOの1つであるジアゾキシドがADPによるK_<ATP>チャネルの活性化作用を増幅することにより開口作用を発現すること、またそのADPによる活性化作用はスルホニルウレア受容体のC末端により制御されることを明らかにした。以前我々は心筋細胞に対するKCOをその作用機序の違いによりtypeI〜IIIに分類したが、これはtypeIII-KCOの作用機序を分子レベルで明らかにしたものである。(Matsuoka T et al(2000)Circ Res 87(10))
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