研究課題/領域番号 |
11694283
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
森山 啓司 徳島大学, 歯学部, 教授 (20262206)
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研究分担者 |
横関 雅彦 徳島大学, 歯学部, 助手 (10314866)
日浦 賢治 徳島大学, 歯学部・附属病院, 講師 (20228696)
米田 俊之 大阪大学, 歯学部, 教授 (80142313)
寺井 邦博 徳島大学, 歯学部, 助手 (10304536)
大庭 康雄 徳島大学, 歯学部, 助手 (40294706)
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キーワード | 破骨細胞 / ポドゾーム / 細胞膜裏打ちタンパク質 / ビンキュリン / テンシン / コルタクチン / αーアクチニン / Rho |
研究概要 |
【目的】破骨細胞は、ポドゾームと呼ばれる接着部を介して細胞外基質より様々な情報を得ていると考えられている。ポドゾームには、細胞膜裏打ちタンパク質として知られている、α-アクチニン、ビンキュリン、テンシン、コルタクチンなどが局在する。我々は、単離破骨細胞にローダミン(rh)標識ビンキュリンおよびフルオロシン(fl)標識α-アクチニンを細胞質内微量注入し、ポドソームにおける両タンパク質の局在及び変化について経時的に観察した。 【結果と考察】注入5分後(rh)ビンキュリンあるいは(fl)α-アクチニンは、核近傍の細胞質にロゼット状に局在し、時間(30分以内)とともに細胞周囲(シーリングゾーン)に移動していった。さらに破骨細胞の伸展(注入30分以降)にともない、古いポドゾームとは別にさらに外側に新しいポドゾームが形成されることがわかった。次に、(rh)ビンキュリンおよび(fl)a-アクチニンを破骨細胞に同時に注入したところ、(rh)ビンキュリンにより形成されたサークルの中心に(fl)α-アクチニンの局在が観察された。さらに、はじめに(fl)α-アクチニンがポドゾームに局在し、その後(rh)ビンキュリンが同一部位に形成されることが観察された。また形成されたポドゾームは、まず(rh)ビンキュリンのサークルの拡大、消失、その後(fl)α-アクチニンの順に消失する事が観察された。 【結論および今後の展開】ポドゾームを形成するビンキュりンとα-アクチニンの生きた破骨細胞における変化の一端が明らかとなった。今後は、活性型RhoおよびRhoの特異的阻害剤であるC3のポドゾームに対する影響を検討する。
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