研究課題/領域番号 |
11695007
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
藤本 和貴夫 大阪大学, 言語文化研究科, 教授 (70029734)
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研究分担者 |
ヨコタ村上 孝之 大阪大学, 言語文化部, 助教授 (00200270)
デイボフスキー アレクサンドル 大阪大学, 言語文化部, 助教授 (70252723)
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キーワード | 異文化理解 / 教育 / 言語文化 / ロシア / 多民族・多文化 / 再教育システム |
研究概要 |
本年度は、異文化理解教育の比較研究の最終年として、極東国立総合大学東洋学院より2名の研究者を目本に招待し、大阪大学で「極東ロシアにおける異文化理解教育と日本の教育」と題するシンポジウムを開催した。討論は主としてクラーフチェンコ氏の「極東国立総合大学国際部ロシア語学校の外国人のためのロシア語教育における言語と文化の相互関係」、イリイーン氏の「極東国立総合大学函館分校におけるロシア語言語文化教育-7年の経験から」の2つの報告を中心にロシアにおける異文化理解教育の特徴についての討論がなされた。特徴として考えられるのは以下の点である。1)異文化を理解するために、その歴史的背景の理解が欠かせないという点が重視されている。2)ロシアが市場経済への移行期にあるという杜会の動向は、特に日本に隣接する極東ロシアでは、第2言語としての日本語・日本文化の教育研究への動機づけの点で大きな重みをもっている。3)これまでの異文化教育において多民族・多文化国家であるということが意識されていたか否かという点の重要さも見落とすことはできない。この点で、ロシアが歴史的に多民族・多文化国家であるとの認識は深く行き渡っており、その事を意識した教育が行なわれてきたことの意味は大きい。4)教育者の教育研究水準の維持発展のためのシステムとして、ソ連時代から存在した教育者の再教育のシステムが現在も機能していることである。教育研究水準の維持向上のためのシステムをいかに作り、それをいかに効果的に作動させるかという点でも参考にすべき点は多い。
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