今年データの整理が中心となった。データ入力が大分進んで、小選挙区の国(イギリス・インド・カナダ)と小選挙区制と比例代表制を組む並立制と併用制の国(ドイツ・イタリア・日本)の選挙区別データがそろった。日本のデータは選挙区別の時系列データがほぼ完成して、地盤別のデータもできた。知事選挙・参院選挙のデータにも始めた。朝日新聞のCD-ROMから、選挙区別・選挙別のデータベースが完成した。各選挙・選挙区についての新聞記事が検索できるようになっている。それに、最新の統計分析ソフトを手に入れた。分析の準備ができた。 イギリスの研究者との連携が続いている。アメリカ政治学会で将来の共同研究について意見交換した。 後シミュレーションを始めた。アルバイトの学生の力を借りて、選挙のシミュレーションを作って、論文を作成中である。これをデータ分析と両立して、選挙制度の研究を進めようと思っている。学部の自然科学系の先生とアメリカの研究者と連携をとって、シミュレーションの共同研究を進めている。 この三年間のいろいろの研究をまとめて、日本の1996年・2000年総選挙、並立制による初めての選挙、についての本を書いた。現在Routledge出版会に申請している。パート1は1993年総選挙から2000年総選挙までの政治の出来事の歴史的な分析。パート2は七つの都道府県の事例研究。パート3は統計学的な分析という構成である。ある程度書き直す必要が出るであろうが、来年出版できると思う。
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