研究概要 |
研究目的と実施計画に沿って、高エネルギー研究所のSR8000共同利用計画及び理化学研究所のVPP700共同利用計画に採択され、以下の研究を実施した。 (1)O(a)improved clover fermion作用でのfull QCDの計算機シミュレーションをはじめた。Full QCD真空におけるものポールなどのトポロジーの役割の研究で、ドイツのDESY,モスクワのITEPのグループとの共同研究である。金沢グループは、SR8000で有限温度系のシミュレーションデータを取っている。すでに、quench近似での結果と顕著な違いが発見されてきている。(2)pure SU(3)QCD:拘束つきのmonopole current3本のeffectvie actionを決定した。またクォーク間の静的ポテンシヤル、string tension、glueball massの値を計算した。(3)Gauge(in)dependence of abelian dominance:2種類のblockspin変換といくつかのゲージ固定の場合で調べた。(4)SU(2)理論のsimulationsを行い、Abrikosov Vortexの周りのelectric field, monopoleの分布を測定し、双対マイスナー効果による閉じ込め描像から予言される結果を得た。(5)DGL理論のsimulations : Abrikosov Vortexの周りのelectric field, monopoleの分布を測定し、QCDですでに測定されているデータとほぼ一致する結果を得た。(6)有限温度QCD:非等方格子で測定をし、連続極限でのモノポール作用を導いた。高温非閉じ込め相でこの4次元のモノポール作用が、3次元Georgi-Glashow modelでlattice上で得られるinstanton actionとよく一致していることや高温相ではモノポールがクーロン気体で記述されることを発見した。(7)連統理論でのクーロン気体でのinstanton actionからブロツキングで格子上での作用を理論的に導き上記のシミュレーションの結果と比較したところ、よい一致を得た。高温相では非摂動効果が時間方向のモノポールのクーロン気体でよく記述されることがわかった。
|