研究課題/領域番号 |
11695030
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
山脇 幸一 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 教授 (90135301)
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研究分担者 |
上原 正三 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (20168652)
北門 新作 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 教授 (20027345)
三田 一郎 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 教授 (60242806)
原田 正康 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助手 (40311716)
菊川 芳夫 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (20252421)
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キーワード | 強結合ゲージ理論 / 対称性の力学的破れ / 複合ヒグス / 非摂動解 / 双対性 / 大フレーヴァーQCD / DLCQ / 隠れた局所対称性 |
研究概要 |
研究計画に沿って強結合ゲージ理論とくに非自明な相構造(紫外・赤外固定点)と、その有効場の理論を中心に展開した。 1)まず、さきにMiransky教授と共同で、超対称性ゲージ理論における相構造との関係で非超対称な場合の「保型相転移」を提唱したが、フレーヴァー数の大きなQCDの相転移(赤外固定点)における「保型相転移」を、「隠れた局所対称性」に基づく有効理論を用いて解析した。とくに「隠れた局所対称性」の有効理論が Seibergの意味でQCDと双対であることを指摘し、有効理論の力学自体でも大きなフレーヴァー数でカイラル対称性が回復し保型相転移が起こる可能性を示した。(原田・山脇) 2)有限密度におけるQCDで最近、クォーク・反クォーク対の凝縮でなく、BCS理論と同様のクォーク・クォーク対の凝縮がおこる可能性が注目されている。Miransky教授らはこの解析をSchwinger-Dyson方程式を用いて行ったが、「隠れた局所対称性」の有効理論で分析することを検討中である。(原田・山脇・Miransky・Gusynin) 3)非摂動論的アプローチとして期待されている光波面(光円錐)量子化について、1976年に提唱したDLCQ(離散光円錐量子化)が注目されているが、摂動論が確立されていないためゼロモードに関して多くの混乱が生じている。ゼロモードの役割をさらに解明するためDLCQの系統的な摂動論を定式化しつつある。(杉原・谷口・山脇) 4)大きなフレーヴァー数のQCDはウォーキング・ゲージ理論となっており、素粒子模型への応用として、テクニカラー模型およびトップクォーク凝縮模型への応用を検討中である。(原田・山脇・Miransky)
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