研究課題/領域番号 |
11695032
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 大同工業大学 |
研究代表者 |
中島 浩衛 大同工業大学, 工学部, 教授副学長 (80278241)
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研究分担者 |
青山 正治 大同工業大学, 工学部, 教授 (50075892)
土田 豊 大同工業大学, 工学部, 教授 (30298476)
小野 宗憲 大同工業大学, 工学部, 教授 (80087171)
井上 孝司 大同工業大学, 工学部, 講師 (40203236)
小森 和武 大同工業大学, 工学部, 助教授 (10178379)
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キーワード | 鉄鋼材料 / 熱間加工 / 組織予測 / 塑性流動応力 / 加工硬化 / 動的回復 / 加工軟化 / 数式モデル |
研究概要 |
鉄鋼材料の熱間加工における組織予測シミレーションは、熱間塑性流動応力モデル、熱伝達モデル、加工プロセスの変形モデル(FEM)の連成によって可能となる。この3つのモデルの中で最も基本となるなるのは、材料の熱間塑性流動応力モデルである。 1)炭素量が0.002〜0.81%のC-Mn系炭素鋼(低・中・高炭素鋼)5種類を供試材として用い、広範囲のひずみ速度(0.01〜50/s)、温度領域(700〜1100゜C)における熱間塑性流動応力-ひずみ曲線を、圧縮試験によって測定を行い、データベースを構築した。 2)測定データ解析を行って、塑性流動応力のひずみ速度依存性、温度依存性およびひずみ速度と温度の複合Z値(Zener parameter)の依存性の定式化を行なった。 3)既に公表されている転位論に基づく金属学的数式モデルによって、実測した塑性流動応力のシミュレーションを行なった結果次のことが明らかとなった。すなわち、 (1)瀬沼モデル、柳本の増分モデルは、オーステナイト領域において低ひずみ速度および900゜C近傍では余り良い一致はみられない。特に低ひずみ域での立上がりの不一致が大きい。 (2)数式モデルの高精度化のために、応力-ひずみ曲線の実測値の加工硬化指数、加工軟化指数を求めて、「加工硬化+動的回復による加工軟化」の影響の定量化を行なった。その結果、両特性値は含有炭素量と密接な関係があり、鋼種の違いの影響をモデル化できる可能性がえられた。 4)加工硬化と動的回復による加工軟化を考慮した修正モデル式を導出した結果、全ひずみ速度および温度域における塑性流動応力のモデル式として高精度化が達成できた。
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