研究概要 |
逆"浮き草"構造を持つ高分子有機簿膜ES-1の分子配向構造を赤外分光法を用いて調べた。その結果次のようなことが明らかになった。 1)ES-1のラングミュアーブロドジェット(LB)膜ではアルキル鎖が基板に対してほぼ垂直になっており,しかもトランスジグザク構造をとる。 2)1層目は上の層とは異なった分子配向をとる。 3)金基板場のLB膜は60℃秩序-無秩序転移を起こす。pretransitionの構造変化がある。 4)金基板場のキャスト膜ではアルキル鎖が傾いた配向をとる。 5)キャスト膜ではLB膜と異なり75℃で秩序-無秩序転移を起こす。ES-1とは異なる高分子有機簿膜ES-3についてはすでに報告したが、今年度は両者のLB膜,キャスト膜の配向構造の違いについても研究した。
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