研究概要 |
環境問題の行政対策を考えるとき、環境のゲームを考える必要がある。本研究では、このようなゲームを一般的な多人数ゲームとしてモデル化し、そこに内在する諸性質を解析した。題材として、Four-Handed Shogi, Mediocrityなどを用いて、多人数ゲームに参加するエージェントの意志決定に関する特徴を解析した。また、意志決定過程における協調のダイナミクスに焦点を当て、計算機上でシミュレーションを行った。多人数ゲームという不確定性が豊かな状況において、各エージェントがとるべき合理的な戦略は協調のダイナミクスのプロセスであることを検証した。 環境問題の重要な一側面に焦点を当てて、数理モデリングによる分析を実施した。一つは、母乳を通して乳児が受けるダメージ(内分泌撹乱物質としてのダイオキシンの暴露)とその影響に関する調査研究に基づく、数理モデリングである。女性の更年期問題と環境ホルモンの影響についても調査し、論文として準備中である。 さらに、生殖全般に与える化学物質の影響を予測する数理モデルを構築し、ジャーナル等で発表した。
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