研究課題/領域番号 |
11695058
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研究機関 | 芝浦工業大学 |
研究代表者 |
米田 隆志 芝浦工業大学, システム工学部, 教授 (90011030)
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研究分担者 |
山本 紳一郎 芝浦工業大学, システム工学部, 講師 (30327762)
小山 浩幸 芝浦工業大学, システム工学部, 教授 (40052881)
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キーワード | 皮膚水分量 / マイクロセンサ / 角層水分量 / 皮膚計測 / 皮膚 / 皮膚生理情報 |
研究概要 |
本研究においては、皮膚の水分量・ph・酸素量等の生理情報を非侵襲に計測可能なマイクロセンサと、このセンサ情報を経時的かつ連続的に計測可能な小型携帯型のシステムを開発し、日常生活の中で環境が皮膚に及ぼす影響を測定・解析可能とすることを目標としている。本年度は、前年度試作した皮膚角層内の水分量計測小型センサの改良と計測手法の検討を行った。 具体的には、前年度試作したセンサでは計測面が直接皮膚に接触する構造となっているため、耐久性の問題が指摘されていた。このため、センサ表面に膜厚1ミクロンの高分子膜をコーティングしたセンサを試作し、従来のセンサとの比較を行った。その結果、コーティングを行ったことにより感度自体は低下するものの、ばらつきやドリフトについては大きな相違はなく、耐久性を考慮するとセンサ自体として改善することができた。 計測回路の小型化については、高周波電流の印加方法及び静電容量計側方法について実験的に検討を行い低周波域からの計測結果と高周波域からの計測結果に若干の相違があることが認められ、この点については引き続き来年度検討することとなった。また、水分量計測時にセンサ自身の特性や水分蒸散量が計測結果に含まれてしまうため、この影響を除去するためにセンサのドリフト特性と蒸散量を計測値から削除する方法を検討し、角層水分量として定量的に表現できるようにした。 今後の課題としては、アトピー患者等から多数のデータを収集することと、水分量以外の生理情報としてPhや皮膚表面温度の計測が可能なマイクロセンサの開発が必要である。
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