研究課題/領域番号 |
11695062
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
馬場 えい一 近畿大学, 理工学部, 教授 (90088394)
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研究分担者 |
久米 靖文 近畿大学, 理工学部, 教授
山本 昌彦 近畿大学, 理工学部, 教授
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キーワード | システム制御構造理論 / 意識モデル / 感情表出モデル / 自立移動体 / 自己組織化システム / 知的生産システム / 知識モデル / 介護対応ロボット |
研究概要 |
人間と協調する自動機械としてのロボットの開発には、自動機械に、機能的に人間と整合させる必要がある。そのためには、本研究では、以下の項目についての研究に目標を定めた。1.平成11年度において、外部刺激によって影響を受ける人間内部機能として、意識機能に注目し、外部環境より、いかにして刺激として意識するかの問題を取り上げ、内部状態をシステム制御構造理論に基づいて、外部刺激との対応を認識効用論を用いて示し、それを意識モデルとして公表した。この成果を発展させて、平成12年度では、意識機能は、感情や行動の表出に影響されることより、感情表出のモデル化を行い、公表した。この結果から、意識機能、感情表出に関して、人間と機械が整合できる人間の内部状態の特定が可能になった。この感情表出モデルを自立移動体の障害物回避運動に適応した計算機シミュレーションも公表している。ここでは、自立移動体を人間とし、ランダムに、出現する障害物の存在を意識し、回避運動の際に、感情表出が見られることを実証している。2.平成11年度では、人間と協調する自動機械研究のため、先ず自動機械間の協調作業の研究を行い、併走ロボットの開発を行ったが、その行動は直線運動に限られていた。平成12年度では、行動領域の2次元への拡大化、小型化と自己組織化を指向した。3.人間と協調する機械の製造工程への導入は、その知能化によって実現可能である。よって、知能化生産システムにおける人間の作業との関係確立のために、知識システムの研究を行った。4.相手側機関開発の6軸並列協調ロボットの軸協調制御より、人間行動の各項目の確認実験を実行し、介護対応ロボット実現のために、このロボットの運動機能解析を行い公表した。今後、これらの研究目標の結果を点検・評価して、最終の研究目標に接近させ、研究成果を公表して行く予定である。
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