研究課題/領域番号 |
11695065
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
研究機関 | 熊本電波工業高等専門学校 |
研究代表者 |
大山 英典 熊本電波工業高等専門学校, 電子工学科, 助教授 (80152271)
|
研究分担者 |
博多 哲也 熊本電波工業高等専門学校, 電子制御工学科, 助手 (60237899)
工藤 友裕 熊本電波工業高等専門学校, 情報通信工学科, 助手 (90225160)
葉山 清輝 熊本電波工業高等専門学校, 電子工学科, 講師 (00238148)
|
キーワード | 半導体デバイス / 高エネルギー粒子 / 宇宙空間 / 照射損傷 / 劣化 / 格子欠陥 / 熱処理 / 回復 |
研究概要 |
近年の原子炉・高エネルギー粒子加速器及び人工衛星の発達に伴い、放射線環境下でも正常に動作する半導体デバイスの開発に関する研究が各地で行われている。しかし、微細Si、InGaAs、AlGaAsデバイスの放射線照射による損傷とそれの熱処理による回復挙動についてはあまり報告されていない。 本研究では、InGaAsデバイスの1-MeV電子線、1-MeV速中性子線、20-MeV陽子線及び220-MeVカーボン粒子線照射によるデバイス特性の劣化と導入格子欠陥を照射量及び照射線源の観点から初めて検討した。 主な研究成果は次の通りである。 1.微細Si、InGaAs、AlGaAsデバイスは照射により劣化し、損傷は照射量と供に増加する。 2.照射後によりAlGaAsデバイスではGaに関連する格子欠陥が形成される。それは、生成・再結合中心として働きデバイス特性の劣化に主に関連する。 3.カーボン粒子線の損傷係数は陽子線や中性子線のそれとほぼ同程度ある一方、電子線の3桁程大きい。この原因は質量と核衝突の差に基づく格子欠陥形成確立の差によると思われる。 4.劣化した特性と導入格子欠陥は熱処理により回復する。
|