研究課題/領域番号 |
11695067
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 帯広畜産大学 |
研究代表者 |
高橋 潤一 帯広畜産大学, 畜産学部, 教授 (20111198)
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研究分担者 |
梅津 一孝 帯広畜産大学, 畜産学部, 助教授 (20203581)
吾妻 健 高知医科大学, 医学部, 教授 (40117031)
大友 功一 帯広畜産大学, 畜産学部, 助教授 (60003109)
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キーワード | ルーメン / メタン / システイン / ユッカ / バイオガスプラント / 地球温暖化 / 温室効果ガス / オーストラリア |
研究概要 |
(1) 本年度は帯広畜産大字とクイーンズランド大学の両大字で行われてきた安全な天然資材による家畜のルーメン内メタン発酵の栄養学的制御技術に関する共同研究を基軸にして、さらに家畜糞尿のメタン発酵に対しても環境工学・生化学的制御技術の導入について両大学の研究者で検討した。反芻家畜のルーメン内メタン発酵に対して、種々の天然マニピュレータが供試され、含硫アミノ酸であるL-システインあるいは植物性抽出物ユッカにメタン生成抑制効果か認められた。しかし、飼料条件による効果の変動の解明が今後の課題である。 (2) クイーンズランド州における家畜糞尿処理の実状を把握し、バイオマスエネルギとしての利用の可能性を検討するために、クーンズランド州DPI及びCSIRO両研究機関の協力の下で帯広畜産大学とクイーンズランド大学の研究者が共同で調査し、クイーンズランド大学においてワークショップを開催し、問題点について討議した。 クイーンズランド州では水資源に乏しいことから、各畜産農家ではラグーン等を利用して、水のリサイクルを行っている。しかし、これらは地下水源、河川を汚染し、近接する住環境に悪影響を及ぼしている。またラグーンから放出されるメタンは相当量に上ると推定されるが、これに対してもまだ有効な処置は講じられていない。ワークショップでは糞尿処理の適正化技術及びその資源化についてバイオガスプラント技術についても活発に討議し、それらの議事録を製本し、出版した。 (3) クイーンズランド大学ブルース・ヤング教授を招聘し、帯広畜産大学において畜産と地球温暖化に関する学術ゼミナールを開催した。ゼミナールには帯広畜産大学学部学生・院生、教職員及び道立農業試験場等の他機関研究者約200名の参加があり、活発な質疑応答があった。
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