研究課題/領域番号 |
11695077
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
千葉 喬三 岡山大学, 農学部, 教授 (10036741)
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研究分担者 |
永井 昭博 岡山大学, 環境理工学部, 教授 (80093285)
佐藤 豊信 岡山大学, 農学部, 教授 (40144737)
足立 忠司 岡山大学, 環境理工学部, 教授 (20012007)
嶋 一徹 岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 助手 (80274017)
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キーワード | 荒廃林地 / トルコ黒海沿岸地域 / 緑化 / 過放牧 |
研究概要 |
研究代表者および分担者の佐藤豊信(農学部・教授)、嶋一徹(自然科学研究科・助手)の3名は1999年7月にトルコ北東部黒海沿岸地域を訪れ、カラデニーズ工科大学林学部教授ゼキ・ヤヒョウル氏の協力のもと、同地域の典型的な森林に固定調査区を設け、植生調査ならびに土地利用形態に関する聞き込み調査を実施した。調査区は黒海に面したトラブゾン市カラデニーズ工科大学林学部演習林のほか、スメラ保護区およびリゼ市近郊の3地点であり、いずれも過放牧と盗伐による荒廃が目立つ林分である。保護区での優占樹種は、標高に応じて変化しており、黒海沿岸から5700m付近ではハンノキ、ブナ類の広葉樹が優占していた。これら地域では特産品のチャイ畑の無計画な拡大によって国有林の減少が著しいことが判明した。さらに標高700m〜1500m付近の保護林ではトウヒ類を中心とする針葉樹が優占しているが、国有林の大部分は盗伐と地域農民たちの放牧地拡大により急峻な斜面での荒廃地化が顕著であった。これら荒廃斜面では早急に緑化施工を行う必要性が認められた。 帰国後、現地での野外データ取りまとめを行うと同時に、スポット衛星データによる地形情報の解析をおこなった。さらに、これら調査結果をもとに、わが国における最新の荒廃地縁化手法を取り入れ、今後の施行方針を検討すべく、カラデニーズ工科大学林学部教授ゼヒ・ヤヒョウル氏を岡山大学へ招聘し、研究2年目以降の綿密な試験計画について議論を行った。
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