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1999 年度 実績報告書

作物の細胞における代謝物の非破壊計測

研究課題

研究課題/領域番号 11695078
研究種目

基盤研究(B)

研究機関愛媛大学

研究代表者

野並 浩  愛媛大学, 農学部, 教授 (00211467)

キーワード水分生理 / 細胞計測 / レーザーイオン化 / MALDI TOF-MS / MALDI マトリックス
研究概要

本研究は作物が環境ストレス下においていかに作物が環境適応を行うかについて細胞レベルで代謝物質を計測することで作物の環境順化について生理学的に解明することを目指している。代謝物質の細胞レベルでの非破壊計測は現在開発中であり,計測法として超微量で分析が可能であるレーザーイオン化質量分析計を用いての計測法を採用し,生体高分子のレーザーイオン化に関する研究を本年度は中心に研究を行った。一方,植物の環境ストレス下における細胞伸長における応答を調べるために,培養植物を用いて,塩ストレス,養分欠乏,低温ストレス,高温ストレス,植物生長調節剤・除草剤を用いての生長阻害を誘導することにより,細胞レベル及び組織レベルで水分生理学的に環境応答機構について検討した。
1:植物の環境ストレスに対する応答に関する研究
細胞伸長阻害はいずれの環境ストレス応答に対しても起こった。細胞レベルでプレッシャープローブを用いて非破壊計測を行ったところ,生長部位では膨圧の維持がほとんどのストレス条件下で認められた。高温ストレスの場合は膨圧の低下が起こっていた。ストレス条件下では溶存物質の蓄積が積極的に起こっていて,浸透圧を調節する機構が働くことが明らかとなった。生長速度はいかに細胞内へ水が流入できるかを決定する生長に伴った水ポテンシャル勾配が制御していることが明らかとなった。
2:質量分析計を用いての微量分析
レーザーイオン化飛行時間型質量分析計(MALDI TOF-MS)を用いて生体高分子の分析を行うため,レーザーイオン化に必要なマトリックス物質の開発を行った。マトリックス物質とマトリックス物質を生体高分子に混合するための手法を開発するため,人為的に酵素を用いて糖およびアミノ酸を重合させたポリマーを作成し,MALDI TOF-MS計測を行って,業績を上げている。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Ikeda,T.: "Hydraulic contribution in cell elongation of tissue-cultured plants:growth retardation induced by osmotic and temperature stres"Plant,Cell and Environment. 22・8. 899-912 (1999)

  • [文献書誌] Ikeda,T.: "Water potential associated with cell elongation and cell division of tissue-cultured carnation plants"Plant Biotechnology. 16・2. 115-121 (1999)

  • [文献書誌] 野並 浩: "細胞計測を用いた植物生長解析"計測と制御. 38・3. 189-196 (1999)

  • [文献書誌] Iglesias,L.E.: "A simple enzymatic procedure for the synthesis of a hydroxylated polyester from glycerol and adipic acid"Biotechnology Techniques. 13・12. 923-926 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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