研究概要 |
本研究は長崎大学と韓国・済州大学校との大学間協定に基づく国際共同研究である.目的は東シナ海と黄海での健全なる漁業資源の保全と育成を目指し,そのための基礎情報として海洋環境の解明と生物分布の把握を目的としている.今年度は共同研究の第2年目であったので,前年度の研究成果を踏まえ研究交流を行った. 長崎大学側では,2000年5月に東シナ海陸棚斜面及びその近傍の海洋構造とプランクトン分布,底質中の海産パリノモルフ分布を目的の一部とした調査航海を水産学部付属練習船「長崎丸」によって実施した.これまでの研究成果発表や交換は,2000年11月に韓国・済州大学校で開催された国際シンポジュウム「The 5th International Symposium on Marine Science"Marine Environmental Study on the East China Sea and Yellow Sea"で行った.このシンポジュウムでは海洋動態・環境に関して長崎大学から2件,済州大学校から1件,プランクトンに関して長崎大学から2件,済州大学校から2件,水産資源に関して済州大学校から1件,海洋古環境に関して長崎大学から1件の成果が報告された(研究協力者発表も含む).これらの論文は"Proceedings of the 5 the International Symposium on Marine Science"Marine Environmental Study on the East China Sea and Yellow Sea,pp.140"に公表された. さらに今後の研究の進め方について検討するために個別の相互訪問を実施した.長崎大学からは海洋動態科学,古海洋学,プランクトン学の研究者が済州大学校を訪問し,済州大学校からは海洋動態科学,プランクトン学,水族病理学研究者が長崎大学を訪問し研究成果の公表と研究協議を行った.
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