研究課題/領域番号 |
11695085
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
井川 洋二 東京医科歯科大学, 大学院・医学系研究科, 教官 (40085618)
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研究分担者 |
大谷 清 東京医科歯科大学, 疾患遺伝子実験センター, 講師 (30201974)
吉仲 由之 東京医科歯科大学, 疾患遺伝子実験センター, 助教授 (30024657)
中村 正孝 東京医科歯科大学, 疾患遺伝子実験センター, 教授 (30180392)
山村 康子 東京医科歯科大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (50146809)
小柳津 直樹 東京医科歯科大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (00282773)
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キーワード | Furctional genomics / 遺伝子情報 / 遺伝子機能予測 / p53関連遺伝子 / p51遺伝子 / 間葉系細胞分化 / マトリックス・メタロプロテアーゼ(MMP) / 椎間板ヘルニア塊の消化 |
研究概要 |
本研究の端緒はヒトp53ホモログp51遺伝子の単離にあるが、p51cDNAはp53の種を越えた共通の部分を縮重プライマーにしてPCR法により骨格筋細胞のcDNAライブラリーより分離された。 p51遺伝子の組織特異的発現とスプライス変異による分子の多様性は、遺伝子情報から機能情報を推測するには、既存のソフトの枠を越えており、新たなアルゴリズムが要求される。P51は現在p51α(p51B)、p51β、p51δ(p51A)、p51γとこれらのTA領域を欠くΔNp51が知られており、これらの発現の組織特異的発現はそれらの機能の多様性を示している。 p51は骨格筋で発現が高くC2C12細胞における血清濃度低下による筋分化において、p51A、p51Bともその発現は日を追って増加した。 またp51Aマウスの赤芽球系細胞への導入、発現で分化を誘導し、p53との共働で細胞死を誘導した。これらの研究成果を研究代表者は1999年8月と2000年3月の米国におけるシンポジウムで発表し、米国側研究者と意見を交換し、今後の研究の方向への指針を得ている。 一方、ヴァンデビルト大学癌研究センターのL.マトリシアン教授は、2000年3月に来日し、本研究代表者が企画した、細胞制御に関する国際シンポジウムに参加するとともに、これまでの研究成果と今後の研究方針について討議を行った。 マトリシアン教授は椎間板ヘルニア塊に多数のマクロファージが存在し、マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)を産生し、病態誘導への関与を示した。更にMMPがFasリガンドの放出を通じて細胞死を誘導する新たな知見を示し、これら分子の機能の予測との関連を双方で検討し、今後の研究協力の方向を整理した。
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