研究課題/領域番号 |
11695086
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
環境系薬学
|
研究機関 | 富山医科薬科大学 |
研究代表者 |
小松 かつ子 富山医科薬科大学, 和漢薬研究所, 助教授 (50225570)
|
研究分担者 |
東田 千尋 富山医科薬科大学, 和漢薬研究所, 助手 (10272931)
服部 征雄 富山医科薬科大学, 和漢薬研究所, 教授 (40126545)
|
研究期間 (年度) |
1999 – 2001
|
キーワード | 民族薬物 / Panax / Curcuma / Rheum / 分子系統学 / 品質評価 / 痴呆 / HIV |
研究概要 |
1.人参類 (1)Panax属13分類群の18S RNA及びtrnK遺伝子の塩基配列から各分類群間の系統関係が明らかになった。新変種を発見し、P.vietnamensis var. fuscidiscusと命名した。同種由来の野三七から30種のダンマラン系サポニンを単離同定した。 (2)紅参、野三七、白参、三七人参にシナプス形成の基礎過程である神経突起伸展作用が認められた。Protopanaxadiol系の4化合物(Ginsenoside Rb_1等)が活性を示し、伸展した突起は主に軸索へ分化していた。 2.鬱金類 (1)Curcuma属6種の2遺伝子領域における固有配列が明らかになった。C.zedoariaとC.kwangsiensisに2タイプが存在した。生薬の当該遺伝子領域の増幅法及び簡便な同定法(ARMS法)を確立した。 (2)生薬5種のメタノール及び熱水抽出エキスに血管弛緩作用が認められた。単離したセスキテルペン類、クルクミンが弛緩作用を示したが、成分間に有意差はなかった。熱水抽出エキスに含まれる多糖類は血管収縮作用を示し、日本産莪朮の多糖類画分にのみNO依存性の弛緩作用も認められた。 3.大黄 Rheum属3種にmatK遺伝子に関して種内多型が認められたが、分子系統学的にR.tanguticum及びR.officinaleは各々1系統、R.palmatumは3系統に集約された。各系統は産地と関連があった。生薬26検体について30成分を定量した結果、各々は基源と産地により特徴的な成分組成を有していた。 4.抗HIV作用 白薬子(Stephania cepharantha)、青蒿(Artemisia caruifolia)、紅景天(Rhodiora sacra)に抗HIV活性が認められ、活性成分としてそれぞれアルカロイド2種、アミド誘導体、daucosterol等を同定した。
|