本年度は、薬剤師教育の導入部およびどのように動機付けを行い、さらに、それ維持させるかを考えるため、アルバータ大学薬学部の入学直後の教育を視察した。その中で、アルバータ大学では入学直後の教育においてコミュニケーション能力の開発と同時に自分の意見をのべる訓練をするためにトーストマスタースピーチクラフトを導入していた。指導者には学部内の教員だけでなくトーストマスタークラブに参加している教員を中心に、クラブの方法論を取り入れ(テーブルスピーチや一般スピーチ)て、自分の意見を限られた時間の中で話す訓練である。その中のトピックには薬学部への志望動機などを話す機会が組み込まれており動機付けに役立っているようであった。また、コミュニケーション能力の開発のためにワークショップで用いられる矛盾解決の方法などが導入されている現場を視察した。 レッドディアにある薬剤テクニシャン養成のカレッジを訪問し実習を視察した。これまで日本の薬学部で行われている実習のほとんどは薬剤テクニシャンに対して行われている実習にほぼ準じており、薬剤師としての職能を発揮できるような教育にはさらに患者を意識した内容に変更する必要を痛感した。 これらの資料については報告書に加えた。
|