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1999 年度 実績報告書

中世修験道縁起をめぐる知的ネットワークの研究

研究課題

研究課題/領域番号 11710242
研究機関就実女子大学

研究代表者

川崎 剛志  就実女子大学, 文学部, 助教授 (70281524)

キーワード大峯縁起 / 熊野 / 白河院
研究概要

1〈大峯縁起〉に関する研究成果
(1)真福寺本熊野金峯縁起群六軸(鎌倉後期写)について、治天記事を中心に、『簾中抄』が利用されていることを確認した。これにより、本書が平安末期以降に類聚され、年代記的な整理を経た縁起群であることが判明した。
(2)縁起群のうち『熊野権現金剛蔵王宝殿造功日記』について、院政期の日記・記録と比較・検討した。その結果、本書が『中右記』の類(おそらく抜書)に拠り忠実に装いつつ、大胆な虚構を交え作り上げられた書物であること、その主題が、熊野・金峯の宝殿造営の由来を、〈大峯縁起〉の秘密を握る長円の導きによる白河院の御参詣と結びつけ叙述する点にあったことが判明した。なおこれにより、本書の白河院〈大峯縁起〉御覧記事を史実と認め、これを核に〈大峯縁起〉の議論を行う従来の方法が誤りであったことが、改めて証明された。
以上、次年度発表予定。
2中世修験道資料調査の成果
(1)京都大学附属図書館島田文庫蔵『當道十二道具大事』(文禄四年写)翻刻。大倉精神文化研究所附属図書館蔵『山臥結袈裟形箱口決』との校異を示し、解題を付した。本書は修験道具についての切紙である。従来広く知られていた系統の切紙と異なり、釈迦・役行者等の伝記と関わらせ道具の由来を説いた記事が含まれる。説話研究の対象としても注目される資料である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 川崎剛志: "京都大学附属図書館島田文庫蔵『當道十二道具大事』(解題と翻刻)"就実語文. 20. 83-103 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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