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2000 年度 実績報告書

中国・ロシア関係と国境地域協力

研究課題

研究課題/領域番号 11720054
研究機関山口県立大学

研究代表者

岩下 明裕  山口県立大学, 国際文化学部, 助教授 (20243876)

キーワード中露関係 / 国境 / 領土問題 / 戦略的パートナーシング
研究概要

東アジアの国際関係を分析する際にもっとも注目に値する、ポスト冷戦時代の中露関係を国境と地域協力をキーワードに読み解いた本研究は、2年にわたる国境地域の現地調査(沿海・ハバロフスク・チタのロシア側国境地域および黒龍江・吉林・内モンゴルの中国側国境地域)と一次資料を駆使した結果、内外において画期的な研究成果を生みだした。それは第1に中露関係全体がすでにモスクワ・北京の中央政府関係によるだけでなく、国境地域の具体的な関係によって規定されはじめていること、第2に国境地域の関係も地域差が拡大しており、チタ・内モンゴルのもっともよい協力モデルが沿海・吉林のもっとも悪いケースと対比され、前者が後者の関係に適用されることで中露関係は好転しうるとの結論を得たことである。
個別の国境地域間協力の実態については、豊富な現地資料(国境の写真を含む)を盛り込むかたちで主に大学の紀要類に公表した(研究発表3・4)。とくにこれらの論文で指摘した中露間の係争地(領土問題)の詳細は、今回、内外で始めて明らかにされたものである。また地方間関係の分析の前提となるモスクワ・北京の中央政府関係の近況も看過することなく目配りした(研究発表5)。
上記のように本研究は、内外でも未踏のものであるため、成果を世界に還元すべく積極的に発信を行ってきた。2000年度にはアメリカ(シアトル・ワシントンDC)およびロシア(ウラジオストク)で報告を行い、関連ペーパーをロシア語・英語で公刊した(研究発表1・2・6)。さらに本研究の成果の一部をハジバラ氏(山口県立大学大学院)の協力を得て中国語でも刊行した(研究発表 図書1)。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] А.Ивасита.: "Ученые КНР изучают Россию."Россия и АТР. No.2. 129-132 (2000)

  • [文献書誌] А.Ивасита.: "Москва-Пекин:"стратегическое партерство"и пограничные переговоры."Мировая зкономика и международные отношения. NO.11. 92-96 (2000)

  • [文献書誌] 岩下明裕: "図們江の『夢』の彼方-対峙する中国とロシア-"山口県立大学国際文化学部紀要. 第6号. 3-17 (2000)

  • [文献書誌] 岩下明裕: "中露国境ゼロ地帯-チタと内モンゴル-"山口県立大学国際文化学部紀要. 第7号. (2001)

  • [文献書誌] 岩下明裕: "プーチン政権の対中国外交"プーチン政権下ロシアの対アジア太平洋外交(日本国際問題研究所). 平成12年度版. (2001)

  • [文献書誌] A.Iwashita: "The Russo-Chinese 'Strategic Partnership' and Border Negotiations : Then and Now"山口県立大学大学院論集. 第2号. (2001)

  • [文献書誌] 岩下明裕(編著): "試論跨世紀東北亜関係(中国語)"科学研究費奨励研究(A)報告書. 25 (2001)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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