• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1999 年度 実績報告書

離散持続時間の経済分析

研究課題

研究課題/領域番号 11730021
研究機関東京都立大学

研究代表者

大森 裕浩  東京都立大学, 経済学部, 助教授 (60251188)

キーワード生存解析 / 変量効果
研究概要

本研究では、経済データにおける離散的な持続時間のための統計的モデル(duration model)を開発することを目的としている。持続時間のモデルは医学統計の分野では生存時間の解析手法として研究されているが、経済においてはまだ研究が十分進んでいるとはいえない。労働経済学の分野では、失業期間などがこれまでよく解析されてきた持続時間であったが、それ以外にも同様な経済データは景気の持続時間、ファイナンスにおけるデフォルトまでの時間、期限前返済までの時間などさまざまな分野で存在する。医学データとは異なり、経済データは月次や四半期で観測されることが多いため、観測された時点のマクロ経済の状態に強く影響を受ける。その影響は必ずしも明示的に説明変数として観測することができないと考えられるので潜在変数や変量効果という形でモデルに取り入れる必要がある。
Omori(1999)では、経済のdurationデータに特徴的な構造を考慮した生存時間・持続時間の統計モデルを提案した。離散時点で得られることの多い経済のdurationデータにノンパラメトリックなハザード関数をもつ離散的な生存時間モデルを用いて、Omori and Johnson(1998)におけるようにハザード関数が滑らかになるという仮定をおいて安定的なハザード関数の推定値を求めた。特に外部的なマクロ経済の状態を表す変数として時点依存型の変量効果・潜在変数を導入し、さらにその潜在変数が自己回帰過程に従う構造を考えてパラメータの推計を行った。モデルの構造が複雑なために通常の最尤法では推定が困難になるので、マルコフ連鎖モンテカルロ法による推定方法を提案した。手法の応用例として景気動向指数(先行指数)を構成する経済時系列のうち、10の月次時系列の上昇・下落の持続時間をモデル化した。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Omori,Y.: "Measuring Identification Disclosare Risk for categorical Microdata by Posterior Population Uniqueness"Statistical Data Protection-Proceedings of the Cunference. 59-76 (1999)

  • [文献書誌] Johnson, R.A and Omori,Y.: "The Influences of Random Effects on Bivariate and Trivariate Surriral moaels"Journal of Nonparametric Statistics. 11. 137-159 (1999)

  • [文献書誌] Omori,Y. and Johnson,R.A: "Some Consaquences of Random Effeds in Multuariate Suruval Models"Multivanate Analysis, Design of Experiments and Survey Sampling. 301-347 (1999)

  • [文献書誌] 大森裕浩: "Spatial Ganssian Priorを用いた母集団意性の事後確率"「経済と経済学」東京都立大学. 88-1. 57-66 (1999)

  • [文献書誌] Omori, Y.: "Disurete Duratron Model Having Ariroregussivre Ramdom Effects with Application to Japanese Diffusion Index"Researoh Paper Series, Tokyo Motropolitan University. 6. (1999)

URL: 

公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi