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1999 年度 実績報告書

裁量労働制がホワイトカラーの働き方に与える影響の研究

研究課題

研究課題/領域番号 11730071
研究機関関西大学

研究代表者

森田 雅也  関西大学, 社会学部, 助教授 (40247896)

キーワード企画業務型裁量労働制 / 専門業務型裁量労働制 / 成果主義 / 自律性
研究概要

今年度は、主として文献サーベイと聞き取り調査をもとにして、成果主義の動向と裁量労働制について研究を進めた。2000年4月から導入される新しい裁量労働制(以下、企画業務型裁量労働制)は、従来の裁量労働制(以下、専門業務型裁量労働制)とは異なる性質を持つ。成果主義が志向される中、それを更に進めるように機能するであろう企画業務型裁量労働制の特徴は次の点に求められる。第一に、その対象者の範囲が専門業務型裁量労働制よりも格段に広がる可能性があり、ホワイトカラー全体の働き方に影響を与える人事施策となりうる。第二に、導入にあたり労使委員会の設置義務がある点等、専門業務型裁量労働制よりも労働者保護が制度的に保障されている。その意味で徒な成果主義の拡大に一定の歯止めとして機能しうる。しかし、第三に、対象者が自律性を発揮する余地に関しては、それが制度運用如何にかかっている点は専門業務型裁量労働制と同じである。第四に、人事労務管理制度としてみた場合、導入において煩雑な手続きを必要とするため、積極的な導入を躊躇する事業所が多いのではないかと懸念される。この点に関連して、現時点でも、月例給与に一定残業時間見合いの手当を支払った上で時間管理を労働者に委ね、成果を賞与に反映するという、裁量労働的勤務形態をとる企業がでてきている点は看過できない。
企画業務型裁量労働制を人事制度としてどのように位置づけているかを数量的に把握するために、企画業務型裁量労働制が導入可能となる直前の3月に、「企画業務型裁量労働制に関するアンケート調査」を従業員規模100人以上企業の人事部長、1,674名を対象に行った。現時点では、集計がまだまとめられていないため、次年度にはこのアンケート調査の分析に主眼をおいて、裁量労働制がホワイトカラーの働き方に与える影響についてさらに研究を進めていく。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 日本経営学会 編: "「裁量労働制の実態と今後」 『新しい世紀と企業経営の変革』所収"千倉書房(印刷中). (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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