研究概要 |
研究代表者は,1989年にKronheimerとの共同研究においてALE空間上の反自己双対接続のモジュライ空間を箙の表現論を用いて記述した.さらに1994年に,この記述を抽象化して箙多様体を定義し,そのホモロジー群の上に有限次元リ一環の表現を構成した. 今年度は,ホモロジー群の代わりに箙多様体の上の同変K群を考えることにより,アファイン・リ一環の量子展開環の有限次元表現を構成した.有限次元表現の分類は,Drinfeld,Chari-Pressleyによって得られていたが,具体的な構成は今まで知られていなかったものである.また,応用として,既約な表現の指標が,箙多様体のあるstratificationに関する交叉ホモロジーの言葉で書き表せることが示された. また,一方で研究代表者と神戸大・吉岡康太は,射影平面の一点ブローアップの上の枠付き層のモジュライ空間のホモロジー群を研究した.特に,ホモロジー群の次元を表わす公式を証明した.
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