研究概要 |
黒瀬俊(福岡大)と協力して,4次元アファイン空間の中の中心アファイン曲面についてつぎの結果を得た. (1)極小かつ自己双対的な中心アファインはめ込みに対する種々の表現公式を構成した. 極小中心アファイン局面は,ある種の面積変分問題との解として特徴つけられるもの,自己双対的な中心アファイン曲面は,もっとも単純な統計構造を誘導するはめ込みとして理解できるものである.クリフォード・トーラスや双曲型放物面などが,これらのよい性質をもった曲面の例として知られている.本研究では,このような性質をもつ任意の曲面を2つの1変数関数をもちいて書き下す表示の仕方を見出した.これにより,極小かつ自己双対的なR^4内の中心アファイン曲面は,局所的な問題としては、分類されたといってもよい. (2)アファイン平均曲率が-1でかつ自己双対的な中心アファインはめ込みに対する種々の表現公式を構成した. 中心アファイン曲面が極小であることとアファイン平均曲率が恒等的に消えることは同値である.アファイン平均曲率が0でない定数の場合にも,上と同様な議論を展開できることを調べた. (3)R^4内の中心アファイン曲面がグラフで与えられている場合について,そのアファイン平均曲率を計算した.
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